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アシックス、スマイルズ、Z会が考えるブランド構築術--CMOはCGOへ

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 朝日インタラクティブが運営するCNET Japanは2018年11月28日、第6回「CNET Japan CMO Award & CNET Japan Conference 2018」を都内で開催し、選出された受賞者のアシックス 執行役員 マーケティング統括部・統括部長 ポール・マイルズ氏、スマイルズ 取締役 兼 クリエイティブ本部 本部長 野崎亙氏、Z会 ICT事業部 マーケティング課 課長 野本竜哉氏の3名によるパネルディスカッションを行った。

パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子

アシックス、スマイルズ、Z会によるモバイルファースト時代の取り組み

 CNET Japan CMO Award受賞者を交えたパネルディスカッションは、2018年のサブタイトル「『モバイル』中心主義がビジネス成長の要 最新マーケティングトレンド」からもわかるとおり、モバイルファースト時代の顧客需要を汲み取り、体験向上や企業成長を目指すための取り組みが議論の中心となった。まずは各受賞者のプレゼンテーションから紹介する。

 1949年にアシックス創業者である鬼塚喜八郎氏が「鬼塚株式会社」を設立、1977年に3社合併して社名をASICSとした。「ASICS」「ASICSTIGER」「Onitsuka Tiger」「Haglofs」の4ブランドを展開する同社の売上比率は、日本国内が約30%、欧米地域が約53%。なお、社名はラテン語の「Anima Sana in Corpore Sano(健全な身体に健全な精神があれかしと祈る)」の頭文字が由来であり、同社の創業理念かつ「すべての活動の根源になっている」(アシックス 執行役員 マーケティング統括部・統括部長 ポール・マイルズ氏)。

 他方でアシックスは、2017年8月からブランドメッセージ「I MOVE ME(ワタシを、動かせ)」へと刷新。背景には運動しない方が年々増え、それに伴い運動不足が原因で重い病気にかかり死亡者数も増えていることを踏まえ、「体を動かし、活力や幸福感を得るなど心の充実を感じて欲しい」(マイルズ氏)との思いを聴講者に伝えた。

 「リソースベースで事業を興すのではなく、世の中の体温を上げるためにやりたいことを事業化する」(スマイルズ 取締役 兼 クリエイティブ本部 本部長 野崎亙氏)ことで成長を続けるスマイルズといえば、2019年で20周年を迎える「Soup Stock Tokyo」が有名だ。安かろう・悪かろうではなく、顧客の背景を価値として捉えて、「これまでにないファストフード店を作ろう」(野崎氏)との思いから生まれたSoup Stock Tokyoや、大人に憧れる子どもの気持ちを汲み上げたファミリーレストラン「100本のスプーン」など展開は多岐にわたる。

 そんなスマイルズの経営会議では、「市場」「マーケティング」といったキーワードを用いず、“想い”をベースにした「妄想」「ユニークネス」を「事業を取り組む上で重要視」(野崎氏)するという。一般的な企業と大きく異なる同社は事業担当者の熱量を踏まえながら、「0ベース思考と100%実行」で取り組んできた。「N=1の想いや原体験を大切にする」(野崎氏)独特のマーケティング手法は他に類を見ない。

 2020年度には、大学入試はセンター試験から大学入学共通テストに切り替わり、小学校にはプログラミング教育が導入される。また、少子化に伴う教育需要の多様化や、次期学習指導要領でも重視する学習プロセスとして、アクティブラーニング導入など教育市場は変化の波を迎えている。このような背景から通信教育事業を中心とするZ会は、多様な学び方を実現する「Asteria(アステリア)」を投入。「iPad1台で完結し、自身のレベルに合わせた学習方法で実現する無学年制、そこにZ会の添削機能盛り込んだ人の介在」(Z会 ICT事業部 マーケティング課 課長 野本竜哉氏)は、再び注目を集めつつある生涯学習の観点からも興味深い教育サービスだ。

 今後の子どもたちが求められるIT教育に対しては、「Z会プログラミング講座 with LEGO Education」を展開する。実際に体験することで論理的思考の育成を目指す教育サービスだが、Z会は「現在の(プログラミング教育で実施する)実施内容ではエンジニアになるための基本が身につかない」(野本氏)と警鐘を鳴らしつつ、同サービスを開発。2018年3月にAppleが開催した発表会では、Z会が国内唯一の「プログラミング教育を推進するパートナー企業」として紹介されたことをアピールした。同社は「顧客の学びの課題を早く・深く、解決に導くことができるかを重視しながら、デジタルの力で学びの生産性向上」(野本氏)を目指している。

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