欧州連合(EU)加盟7カ国の消費者団体は現地時間11月27日、Googleがユーザーの行動を追跡することで一般データ保護規則(GDPR)に違反しているとして、各国の当局に申し立てを行うことを明らかにした。
ノルウェー、オランダ、ギリシャ、チェコ、スロベニア、ポーランド、スウェーデンの各団体による主張では、ノルウェーの団体による調査を根拠に、Googleによる位置情報の追跡がGDPRに違反すると指摘している。
消費者ロビー団体を統括する欧州消費者機構(BEUC)は、Googleが主に「ロケーション履歴」や「ウェブとアプリのアクティビティ」を通じてユーザーのデータを収集しており、「さまざまな仕掛けや手法」を使ってこれらの機能が常に有効になるようにしていると主張している。
BEUCによると、消費者は自身の個人データがどのように使われているか知らされておらず、そうしたデータをGoogleに提供することについての選択肢も与えられていないに等しいという。
BEUCのMonique Goyens代表はプレスリリースの中でこう述べた。「Googleによるデータへの欲望は悪名高いが、同社がユーザーをだまして、ユーザーのあらゆる動きを追跡し、収益化している規模は驚くべきものだ」
「状況は憂慮すべき水準を超えている。スマートフォンはわれわれのあらゆる動きを監視するために使われている。これは欧州の消費者が暮らしたいと思うデジタル社会ではない」(Goyens氏)
Googleは8月、同様の疑いにより米国で提訴されており、9月にはアリゾナ州で同社の慣行に対する調査が開始された。
Googleの広報担当者はメールでコメントを寄せ、その中で次のように述べた。「ロケーション履歴はデフォルトで無効になっており、ユーザーはいつでも編集、削除、または一時停止できる。履歴を有効にすると、通勤時の交通量予想などのサービスを改善するのに役立つ」「これを停止した場合でも(中略)、ユーザーにとってのGoogleの体験を改善するために位置データを収集する可能性があることを明確にしている」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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