要するに、AmazonBasics Microwaveを選ぶのであれば、本当に電子レンジに向かって話しかける心構えが必要になるということだ。恥ずかしがらなくてもいい。Alexaの動作には、良いところもたくさんある。「Alexa、2分間チンして」とか「Alexa、調理を止めて」などと口にしていると、電子レンジの使い方は本来こうだったような気がしてくる。オーブンやトースターと違って、電子レンジはデジタルから生まれたものだ。すばやく機能を遂行し、停止と起動を行うというビジョンを備えた家電製品の進化を表す電子レンジは、Alexaがロボットのように柔順に従うことと自然にマッチしているように思える。
現在の他の音声アシスタントと同じように、慣れも必要だ。きちんと「Alexa、ジャガイモを1つチンして」と言わないとだめで、「ベイクドポテトを1つチンして」では通じないので、これに慣れる必要がある。製品にはコマンドがいくつか記載されたシートが付属しており、Amazonのヘルプページを見れば全コマンドの一覧も見つかる。
低出力での調理に慣れる必要もあるだろう。米国のレンジ調理用食品パッケージはほとんど、1000ワット以上で調理することを前提に説明が書かれているからだ。このような食品パッケージをよく使うのなら、換算チャートを調べるのにも慣れておこう。
Alexaには、プリセットの調理コマンドもひととおり用意されている。食材の量を重さか個数で指定する必要があるが、例えば「Alexa、グリーンピース370gを解凍して」と言えば、時間と出力は自動的に設定してくれる。
ただし、うまくいかないプリセットもある。ベイクドポテト1個は問題なくできたが、3個にしてみると、ちゃんと火が通ったのは1個だけだった。先述したグリーンピースはプリセットで解凍できたが、100gちょっとの鶏むね肉は2回やっても解凍が足りなかった。
Amazonは、今後さらにAlexaのプリセットコマンドを追加するとしており、既存のプリセットも調整できるようにするという。確かに、調整は必要だ。
AmazonBasics Microwave本体にAlexaのマイクは内蔵されていない。音声コマンドで指示するには、別途Alexaスピーカが必要だが、Alexaボタンは付いている。このAlexaボタンを押せば、Echoスピーカが待機モードになるので、Alexa起動コマンドをスキップして、いきなり「コーヒー1杯」などと言えるようになる。1秒か2秒分だけ短くなるということだ。
Echoスピーカを併用するメリットのひとつが、AmazonのWi-Fi簡易設定機能を有効にしておけば、AmazonBasics Microwaveが無線認証をインポートしてくれることである。設定操作はAlexaアプリで行い、レンジ本体をネットにつなぐのもアカウントを関連付けるのも、全体的にわりと簡単だ。
もうひとつプラスがある。AmazonBasics Microwave側で時計の設定が不要、サマータイムの調整も要らないということだ。時刻情報は、インターネットから自動的に取得される。
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