実用的な考えを持つことで知られるドイツのVolkswagenは、完全な自動運転車の開発で先頭を走ってはいないことを自ら認めた。
Reutersの報道によると、Volkswagenの最高経営責任者(CEO)Herbert Diess氏は、ドイツの新聞「Welt am Sonntag」の取材に対して、自動運転車の開発でかなり後れを取っていると認めたという。Diess氏は、Googleの親会社Alphabetの傘下企業であるWaymoがVolkswagenよりもおよそ1~2年先んじていると見ている。
Waymoがどれだけの進歩を成し遂げたかは明白だ。同社はこれまで、シミュレータで途方もない距離の走行試験を重ねただけでなく、自動運転車両を実際の道路で1000万マイル(約1600万km)以上走らせている。また、公道において完全に運転手がいないテスト車両を走行させる許可をカリフォルニア州から得た最初の自動車メーカーでもある。
これらが大きな意味を持つ画期的な出来事であることに間違いはないが、今後数週間でさらに大きな変化が訪れるはずだ。Waymoは、自動運転車を使った一般向けの配車サービスを12月に開始すると報じられている。ここ数年Waymoが自動運転車開発の拠点としてきたアリゾナ州フェニックス地域からスタートするこのプログラムでは、市内のどこからでもWaymoの自動運転ミニバン「Chrysler Pacifica」を呼べるとされている。Volkswagenを含む他社も同様のサービスを計画しているが、まだ実現の段階に達していない。
それでも、Diess氏はWelt am Sonntagに対し、「断固として追いつく。まだ負けたわけではない」と語った。同氏は、多くのことが規制に左右されるものの、追いつく可能性はあるとの考えを示した。
決してVolkswagenの取り組みが控えめというわけではない。同社は先頃、モビリティサービスや電化、そしてもちろん自動運転など、さまざまな次世代自動車技術に440億ユーロ(約5兆6700億円)を投じると発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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