「CASH」手がけるバンクがDMMから独立--亀山会長「敗軍の将語らず」

 即時買取りアプリ「CASH」などを手がけるバンクは11月7日、同社代表取締役兼CEOの光本勇介氏によるマネジメント・バイアウト(MBO)を実施し、親会社であるDMM.comが保有する同社の全株式を5億円で取得したと発表した。

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バンク代表取締役兼CEOの光本勇介氏

 同社は、2017年6月にCASHをローンチし、2017年11月にDMMが70億円で買収すると発表。DMMはバンクの買収について、「CASHのような革新的なサービスを生み出す人材やチームと組むことで、これまでの成長スピードをより一層加速できると考え、買収の合意に至った」と説明していた。さらに、2018年6月には後払い式旅行サービス「Travel Now」をリリースし、旅行業にも進出している。

 今回のMBOにともない、バンクでは「よりスピーディーで柔軟な経営判断が行えるとともに、DMM.comのグループ会社として積んだ経験を活かしながら、主力事業『CASH』や『TRAVEL Now』を中心に、新規事業をふくめ、創業時からの経営理念『見たことのないサービスで新しい市場をつくる』を引き続き掲げ、バンクが得意とするインターネットビジネスによる新しい価値の提供に邁進してまいります」とリリースでコメントしている。

 なお、DMMではバンクの運転資金として20億円の貸付のほか、保有するサービス基盤や人材の提供を通じて、バンクを支援してきたとしている。株式譲渡にあたり、20億円の貸付金については、バンク側が5年間で返済する取り決めとなっているようだ。

 光本氏は自身のブログにて、「年末に近づき、来年の各事業のチャレンジや新規事業などを考えていく過程で、私がイメージする投資規模やアクセルの踏み具合などを考えたとき、DMMから卒業をさせていただいた方が、よりスピーディで柔軟な経営判断・動きが行えると判断をしました。十分な話し合いをさせていただいた結果、DMMからもご理解をいただき、このようなアクションに至ることとなりました」と投稿している。

 また、DMM.comの亀山会長は今回の件について、「お騒がせして申し訳ありません。敗軍の将語らずです。今後もDMMは積極的に投資を続けてまいります。バンク社の今後の発展を祈っております」とコメントしている。

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