バンクは6月28日、後払い専用の旅行代理店アプリ「TRAVEL Now」を開始した。
TRAVEL Nowは、10万円までの旅行であれば、数タップで旅行予約ができる旅行代理店アプリ。「旅行券+ホテル」「高速・深夜バス」「遊び・体験」など、1~2名向けの国内・海外旅行を含む約4000種類の旅行商品を取り扱う。旅行商品については、エボラブルアジアなど3~4社の旅行会社と提携し、旅行パッケージを仕入れて提供するという。
同サービスの最大の特徴は、通常であれば先払いの旅行代金が2カ月後の後払いで支払える点だ。これまでの旅行サービスにない数タップで出発できるユーザー体験と合わせることで、手持ちがない場合でもすぐに旅行に行けるという。現時点では、行き先とホテル、日時はユーザーが決められるものの、航空会社はバンク側が指定した便となる。今後は、航空会社や細かいところも含めて選択できるようにしたいという。
また、バンクが提供する即時買取サービス「Cash」と連携し、後払い時に現金がない場合でも、商品を買い取ることで代金に充てられるようにすることも検討しているという。
後払い式のため直前でのキャンセルなども想定されるが、きちんと事業リスクとして、コストを見込んでビジネス設計しているという。同社では、2017年6月の提供開始と同時に話題となったCashでは、商品買取時に現金をユーザーに支払い、後から商品を発送してもらうため、どうしても一定数は商品を発送してもらえないケースがあるという。しかし、アプリの表現や導線などでキャンセルの割合を1年前と比べて10分の1に減らすことができており、こうしたノウハウをTRAVEL Nowでも生かす。
旅行業界に参入した経緯についてバンク代表取締役兼CEOの光本勇介氏は、「ロジカルな理由はない」としつつ、「10年ほどネット業界におり、世の中の流れを予想しながら事業展開している。この半年でもさまざまな旅行商品が出てきており、旅行業界がネットを使い始めている。業界が変わるタイミングは、私達のようなネット企業が新しい仕組みやビジネススキームで参入できるチャンス。今回参入する領域として旅行を選んだ」とした。
また、他社の旅行代理店サービスではなく、自社で旅行代理店を展開する理由として光本氏は、「今このタイミングでお金を持っていなくても旅行に行けるという概念を持つ方はいない。これまでと全く異なる表現で、このタイミングで旅行に行けると説明したほうが利用してもらえると思い、アプリをリリースした」と述べている。光本氏は、「私たちは旅行のプロフェッショナルではないが、ネットのプロフェッショナルだと思っている。ユーザーの導線設計などは得意であり、誰でも旅行に行けるようにできると思う」とした。
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