Googleのブラウザ「Chrome」で、閉じることのできないポップアップボックスや、個人情報を盗むために使用される可能性のある偽のシステムレポートなどを表示する、悪質なウェブサイトの取り締まりが強化される。
2018年にリリースされたバージョン64以降、Google Chromeでは、ユーザーを予期せぬウェブサイトにリダイレクトしたり、悪質なポップアップ広告を表示したりするような、ウェブサイト上の一種のおとり行為を排除する試みを取り入れてきた。しかし、その保護策は十分ではなかった。Googleによると、こうした不快な体験の半分以上がブロックされず、そのほぼすべてが悪質または誤解を招く広告を含んでいたという。
そこでGoogleは12月にリリースする「Chrome 71」から悪質サイトのフィルタリング機能を強化し、執拗で悪質な体験をともなう一部のサイトからすべての広告を削除する。ウェブサイト管理者は、Googleのツールを使って自分のウェブサイトに悪質な体験が含まれるかどうかを確認することができ、そのツールで指摘された問題を修正するための30日間の猶予を与えられる。Chrome製品マネージャーのVivek Sekhar氏が米国時間11月5のブログ記事で明らかにした。
この動きは、ウェブ上に何を表示するべきで何を削除しなければならないかを一方的に決定する上でブラウザが担う役割を示している。例えば、詐欺サイトへのリンクや、スマートフォンやPCにマルウェアをダウンロードするように誘導するポップアップなどは削除しなければならない。ブラウザがウェブサイトのコードの指示どおりに受動的に動作するのをやめたのは15年以上前のことだが、新たな企てを検出して阻止する取り組みは、永遠に続くいたちごっこだ。
Sekhar氏によると、新しいフィルタリング機能が不要ならばChromeの設定で無効にできる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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