Facebookアカウントから、少なくとも8万1000件の個人的なメッセージが、ハッカーによって売りに出されていると報じられている。
BBCは英国時間11月2日、被害に遭ったアカウントの多くがウクライナとロシアのFacebookユーザーのものだが、米国、英国、ブラジルなどの国のユーザーのものも一部含まれていると報じた。
ハッカーは、1億2000万件のアカウントからの情報を取得したと主張しており、1アカウントにつき10セントで売るとしているという。
Facebookがこれほど大規模な情報流出を認識していなかったとは考えにくいとBBCは指摘している。しかしBBCは、8万1000件を超えるアカウントが個人的メッセージを含むサンプルとして公開されており、ロシア人ユーザー5人が、その中に自分のメッセージがあったと証言したことを確認している。データが公開されたサイトの1つは、サンクトペテルブルクで設定されたようだとBBCは述べている。
アカウントを売りに出したハッカーはBBCに対し、今回のハッキングデータは、Cambridge Analytica関連のスキャンダルや、Facebookが9月に報告した情報流出とは関連がないと述べたという。
Facebookはそうした問題について調査した結果、「悪質なブラウザ拡張機能」によって、アカウント情報が収集された疑いがあると述べているという。ブラウザ拡張機能は、オンラインショッピングアシスタントから広告ブロッカーまで多岐にわたる。ブラウザ開発元のストアで提供されており、ユーザーが使用するさまざまなオンラインサービスで、ウェブアクティビティに関する情報にアクセスできる。
BBCによると、Facebookの製品管理担当バイスプレジデントを務めるGuy Rosen氏は電子メールによる声明で、「ブラウザの開発元に連絡して、既知の悪質な拡張機能をそれぞれのストアでダウンロードできないようにすること、また、関連する恐れのあるそれ以外の拡張機能の特定につながる情報を共有することを依頼済みだ」と述べた。
さらにRosen氏は、「また、法執行機関に連絡し、地域当局と連携して、Facebookのアカウントからの情報を表示していたウェブサイトを削除しようとしている」と述べたという。
またRosen氏は、ユーザーに対し、インストールしているブラウザ拡張機能を確認し、「完全に信頼できるもの以外はすべて削除」するよう勧めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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