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「記憶のプレイリスト」も現実に?--AR・VRのプロたちが予想する近未来 - (page 2)

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「記憶のプレイリスト」も実現可能に

 では、これから数年後、これらの技術を使って事業者や開発者は何ができるのか。川田氏は、「ARを使ってどうこうするというより、やりたいことから逆算すべき。ARとかVRとかMRとかあまり意味はない。ARでは、現実的には難しくても拡張現実的には叶えられるということをすればいい」とヒントを示す。

 具体例としてAR・VRの5年後を予想すると、「立体的に残した空間データを空間として残し、その空間をワープするように行き来できるようにする」(川田氏)ことは可能とみる。VRでも「自分の家の食卓の様子を残して20年後にタイムスリップできるみたいなことが普通のスマホでもできる」(電通足立氏)という。

仮想空間に江戸城と江戸の街並みを再現する構想が進んでいるという
仮想空間に江戸城と江戸の街並みを再現する構想が進んでいるという

 ほかには、「記憶の導線を線で結び、立体的にも残す」ことを川田氏は挙げる。たとえば「京都好きだったデヴィッド・ボウイが、京都に来た時どの道をどんな順番でまわったのかなど、音楽のプレイリストのように誰が何時何分どんな導線でどこに行って何を感じたのか追える」というものだ。

「レディ・プレイヤー1」の世界が現実に

 「レディ・プレイヤー1」という映画では、VRの空間に行って別の生活を送れるが、電通足立氏はこれも「数年後にできてしまう」と話す。実際「今それの江戸版のようなものを作ろうとしている」とのこと。具体的には、VRやARで仮想空間に江戸城を作るというもので、江戸の街を自分たちの住民票をもって徘徊するといったことができる。

 VR空間では人とコミュニケーションでき、ARならばスマホをかざすとその場所の情報が見える。用途は、観光、教育、コミュニティなど。セカンドライフのように土地の売買ができ、そこに広告や店舗を出すことも可能だ。

自らが最初の成功例になればいい

 最後に、AR・VRテクノロジを活用して成功するためには何をすべきかが語られた。

 電通足立氏は、「成功のためには、面白いものを作ることが大事だが、便利なものでなければ難しい。たとえば広告でいうと、それがコミュニケーションツールになっているか。単純にゲームとかだけでなく、そこに友だちとつながるエッセンスがあるかどうか」。そして、「単にARやVRの凄さにとらわれるのではなく、承認欲求を満たすエッセンスをARやVRに組み込んでいくことが成功のカギになるのではないか」と分析する。

 川田氏は、「AR自体は、VFXと同じように映像技術の1ジャンルになると思う。それと、前例から考えるのはよくない。たとえば、スマホをかざしたら何かが出てくるというような前例から考えるのではなく、会社なら会社の歴史があって商品があって、そこから何ができるかを考えるべき」。そしてそれは「相談できる人に聞くべき」とのこと。

 Niantic足立氏は、「多分、何をしたいかはあると思う。ただ、技術を知らないとそういう発想にはならない。『前例がないからやらない』ではなく、皆さまが成功例になればいい」。そして「新しいことをどんどん自ら体験してほしい」と締めくくった。

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