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個人が自ら“データ”を預ける「情報銀行」、2019年3月に事業者認定へ--「お金目的では本末転倒」

藤井涼 (編集部)2018年10月19日 12時27分
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 総務省は10月19日、2019年から始まる、個人データを収集・管理する「情報銀行」の事業者認定に関する説明会を実施。12月から認定申請の受け付けを開始し、2019年3月頃に認定することを明らかにした。同日には、募集人数を大幅に超える多数の来場者が会場に詰めかけ、情報銀行への関心の高さを伺わせた。

「情報銀行」の事業者認定に関する説明会。定員を大幅に超える来場者が詰めかけた
「情報銀行」の事業者認定に関する説明会。定員を大幅に超える来場者が詰めかけた

 情報銀行は、個人または事業者が保有する個人データ(パーソナルデータ)を、本人の同意のもとで安全に収集・管理・提供する仕組み。事業者は、受け取ったデータを活用して個人のニーズに合ったサービスを提供できるようになる。個人は情報銀行のシステム上でデータを提供してもいい事業者を自ら選び、あらかじめ指定した条件などに基づいて、情報銀行が事業者へデータを提供する。すでに、三菱UFJ信託銀行や電通、富士通、日立製作所などが参入を表明している。

情報銀行のイメージ
情報銀行のイメージ
提供する情報は利用者がコントロールできる
提供する情報は利用者がコントロールできる

 ただし、個人データの活用が収益機会の拡大につながるとして期待する声が多い一方で、個人情報漏えいなどが多発している現状から、プライバシー侵害などの脅威が拡大しかねないと不安に感じる消費者も多い。そのため、データ利用の安全性・透明性を確保するため、セキュリティ対策のほか、事業者によるデータの利用履歴を確認できる仕組みなどが求められる。そこで9月から、日立や東京海上日動、日本郵便など6社は、情報銀行の実現可能性を検証する実証実験を進めている。

信頼性確保に向けた取り組み
信頼性確保に向けた取り組み

情報銀行事業者に認定されるには?

 情報銀行事業は官民一体で進められており、審査・認定は日本最大級のIT団体の連合体である「一般社団法人 日本IT団体連盟」が担う。2016年7月に発足した同連盟は、60のIT団体に所属する約5000社(約400万人の社員)を束ねるもので、ヤフー代表取締役社長の川邊健太郎氏が会長を務めている。

 同日には、情報銀行事業者に認められるための、審査・認定基準の詳細も語られた。前述したように、12月から認定申請の受け付けを開始し、2019年3月に認定がおりる。事業者(法人)、サービス(事業)がいずれも対象となり、利害関係者の申請には認定委員は関わらないとしている。また、書類とヒアリングによる審査が原則となるが、プライバシーマークやISMS認証を取得していなければ現地審査もする予定。

審査から認定までのフロー
審査から認定までのフロー
認定に向けたスケジュール
認定に向けたスケジュール

 審査料は1件につき70万円からで、認定料は1件につき50万円。認定された事業者は、日本IT団体連盟との間で契約を結び、認定証・マークが交付(適合性評価をして2年ごとに更新)されるほか、認定された事業者やサービスが同連盟のウェブサイトなどで公開される。あわせて、認定事業者への苦情相談窓口も2019年3月ごろに設置し、消費者関係団体とも連携するという。

審査に必要なもの
審査に必要なもの

 なお、情報銀行について“個人と企業間のデータ売買を目的としたもの”と一部で報じられている件については強く否定。生活者自身が個人情報マネジメントレベルと意識を高めることや、より個々人に最適化されたサービスや製品を届けやすくするための仕組みであり、「お金につられてデータを提供するのでは本末転倒」だと説明した。

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