サイバーエージェントとエイベックス・グループの共同出資会社で、定額制の音楽聴き放題サービス「AWA(アワ)」を運営するAWAは10月22日、動画コミュニティアプリ「TikTok(ティックトック)」を運営するBytedanceと、音楽事業において業務提携したと発表した。
11月初旬から、AWAが配信する楽曲のうち約2万5000曲をTikTokで使えるようにし、2018年内に約500万曲まで追加する予定。さらに、アプリ間の機能連携や、新人アーティストの共同発掘など、一歩踏み込んだ連携も進めるという。
2015年5月にサービスを開始したAWA。有料プランに加えて、月額無料の「Freeプラン」を選べるほか、楽曲のショートバージョンが聴ける「ハイライト再生」に対応していることが特徴だ。現在の配信楽曲数は約5000万曲におよび、累計ダウンロード数は1700万ダウンロードを超えるという。ユーザーが作成したプレイリスト数は約1000万件に達しているとのこと。
AWA代表取締役社長の小野哲太郎氏によれば、有料会員のうち月間に21日以上アクセスするユーザーは9割を超え、1日の平均利用時間は103分におよぶなど、高いアクティブ率を誇るという。中には1日に10個もプレイリストを作ったり、1つのプレイリストを作るのに3時間以上かけている熱心なユーザーもいるそうだ。年齢層は分散しており、男女比は半々とのこと。
一方のTikTokは、若年層を中心に人気のショートビデオ投稿アプリ。BGMにあわせて踊りを踊ったり、口パクをしたりした縦型の動画をアップロードして楽しめる。日本でのローンチからわずか1年で、月間再生数は130億回を超えた。また、アプリをダウンロードしたユーザーのうち66%がTikTokに動画を投稿しており、91%が動画に対していいねやコメント、シェアなどのアクションをしているという。驚異的なエンゲージメントの高さだ。
Bytedance グローバル ビジネス デベロップメント 本部長の井藤理人氏は、「なぜ流行ったのかとよく聞かれるが、TikTokはプリクラの進化系と考えている。日本人は自撮りが大好きでプリクラが人気だが、それがセルフィーに移った。TikTokはそこに音楽を加えることで、よりハマりやすいサービスになった。そこが(他社サービスとの)大きな違い」と分析する。
TikTokユーザーの年齢は10代から20代前半の若年層が中心だが、テレビCMなどの効果もあり、直近の新規登録者のうち30%が26歳以上と、より幅広い年齢層に広がり始めているという。「当初はダンスやコメディ、セルフィーの動画が多かったが、ここ半年くらいは年齢層が広がり、ペットや赤ちゃん、料理や景色などの投稿も増えている」と、井藤氏は利用傾向の変化について説明する。
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