自分のやりたいこと、自分の天職だと思えることを明確に自覚していて、生涯それを続けられる人を「うらやましい」と感じている人は、案外多いのではないか。筆者もその1人だが、「自分は好きなものがコロコロ変わるし、よく職を変えるし、まあこういう性格なのだからしかたないよね」と、諦めにも似たため息をついていた。だが、本書が「そのままでいい」と勇気をくれた。
いろいろなことに興味を持って、次々とそれに取り組んでいく人のことを、著者は「マルチ・ポテンシャライト」と呼んでいる。次々と興味の対象が変わり、職を変えること自体に否定的な人もかなり多いということは、長くそのような生き方をしていると分かる。だが、世の中は少しずつだが変化しており、多様な働き方が認められつつある。それならば、自分が興味を持ったことに、心のままに取り組んでいけば良い。
しかし、不安を感じることがあるのも確かだ。たとえば、「何度も初心者を経験する不安」や「”一流になれない”という不安」など。著者はその不安についても的確に指摘し、アドバイスをくれている。好きなことをしていても、不安になったり道に迷ったりはする。本書は、そんな時に取り出して助言してくれる、温かい先輩のようだ。
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