ヤフーは10月10日、保有するビッグデータをベースに独自のスコアを開発し、それを活用することでYahoo! JAPAN IDユーザーに対する特典プログラムやパートナー企業のサービス向上、課題解決などを図る実証実験を開始すると発表した。
さまざまなデータをもとに算出したスコアを使い、融資や審査などに活用した新サービスが次々と生まれている。ヤフーもYahoo! JAPAN IDの基盤を活用し、同分野に参入する。
実証実験には、約260社が加盟するシェアリングエコノミー協会や一休などの団体、企業12社1団体が参画を表明している。10日時点で、アスクル、イーブックイニシアティブジャパン、一休、OpenStreet(HELLO CYCLING)、カービュー、ガイアックス、コスモ石油マーケティング、シェアリングエコノミー協会、ソフトバンク(BLUU Smart Parking)、TableCheck、パスレボ、バリューコマース、福岡ソフトバンクホークが参画を表明している。
今回の実証実験では、導入予定企業を含むID連携パートナー企業を対象に、IDに紐づくさまざまなビッグデータをもとに機械的に算出したスコアを統計情報として提供。IDを持つユーザーにどのような利便性をもたらすことができるか、またパートナー企業が抱える課題をどのように解決できるかなどを、各企業とともに検証する。
例えば、シェアリングサービス領域においては、スコアを活用し申し込み時の手続きの簡略化や保証金の免除をはじめ、安心してモノの売買や貸し借りができる環境の構築が期待できるという。また予約領域では、スコアに応じて先行的に予約できる特典の付与などが考えられる。
また、ユーザーのプライバシーの保護に十分に配慮するとしており、スコアは、Yahoo! JAPAN IDごとに算出。パートナー企業への実際のスコア提供は、ID連携時に掲出される「同意画面」において、同意を得たユーザーのみとなる。スコアの作成を希望しないユーザーにおいては、算出を拒否できる仕組みも用意する。さらに、ユーザーへの将来的なスコアの開示も実施する予定だという。
同施策は、2018年内の本格開始を予定しており、まず特定の企業との実証実験を実施していくなかで、サービスとしての可能性を図りつつ、スコアの有効性やユーザーの便益創出を目指すという。
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