ソニーがスマートホーム事業に参入する。10月10日、ソニーネットワークコミュニケーションズがスマートホーム向け新サービス「MANOMA(マノマ)」を発表。セキュリティ、オートメーションにニューライフスタイルをサービスとして加え、新しい家の形を提案する。
MANOMAは、AIホームゲートウェイ、室内コミュニケーションカメラ、開閉センサー、スマートロック「Qrio Lock」などを組み合わせ、専用の「MANOMAアプリ」を使って、外出先から自宅を見守ったり、解錠ができたりするスマートホームシステム。家族全員の外出を検知すると自動的に開いて撮影・録画を開始するホームセキュリティ機能や人感センサが人がリビングに入ったことを感知して自動的にBGMを流すといった、連携機能を備えるほか、家事代行、ハウスクリーニング、ペットサービス、介護、宅食サービスなど多様な生活支援サービス事業者と連携し、不在時でもサービスを受けられることが特徴だ。
現在、ダスキン、ベアーズ、おそうじ本舗、麻布PETなどとパートナー契約を結んでおり、サービスは2019年2月以降順次開始する予定としている。玄関扉はMANOMAアプリを通じて解施錠し、自宅内の様子は室内コミュニケーションカメラを介して見られることで、コミュニケーションを取りながら、各事業者のサービスを安心して受けられるという。
AIホームゲートウェイには、Amazonが提供するクラウドベースの音声サービスAmazon Alexaを搭載し、スピーカ、マイク機能やLTE通信接続機能も装備。Bluetooth、Z-Wave Plusに対応するスマート家電を連携させてコントロールしたり、本機をWi-Fiルータとして使ったりもできる。
室内コミュニケーションカメラは、プライバシーレンズカバーを備え、家族の在宅時には閉じ、外出を検知すると自動的に開いて撮影・録画を開始。ソニー製の高感度CMOSセンサを搭載することで、暗所に強くクリアな撮影が可能だ。スピーカ、マイク機能を使って、先に帰宅した家族とカメラを介して双方向コミュニケーションもできる。
AIホームゲートウェイと室内コミュニケーションカメラはソニー製で、Qrio Lock、「Qrio Smart Tag」「Qrio Hub」はソニーのグループ会社であるQrio製を採用。「デバイスは、空間に溶け込み、邪魔にならないようなデザインがコンセプト。人に寄り添うようなイメージでデザインした」とソニーネットワークコミュニケーションズ 執行役員の渡辺潤氏は説明する。
ソニーネットワークコミュニケーションズの専用サイトで販売し、専門スタッフによる工事、設定サポートを用意。30分から1時間程度で設置が可能だ。利用可能な機器・サービスに応じて、「エントリープラン」(月額料金:3682円)「シンプルプラン」(同:4404円)、「ベーシックプラン」(同:4710円)、「アドバンスプラン」(同:5747円)の4種類があり、別途初期事務手数料として3500円が必要になる。
あわせて、ソニー不動産がMANOMAを導入した集合住宅「AIFLAT(アイフラット)」の商品化を発表。第1弾プロジェクトとして、日暮里エリアにマンションを建設中だ。AIFLATでは、室内にホームゲートウェイと室内カメラを配備するほか、IoT機器「マルチファンクションライト」や高速大容量のインターネット回線「NURO」を標準装備する。
ソニー不動産 代表取締役社長の西山和良氏は「MANOMAを導入することで新ライフスタイルを提案し、ソニーグループとしてスマートホームを提供していきたい。既存住宅との差別化を図る付加価値になる」とコメントした。
同日から受付を開始しており、提供開始はエントリープランが10月23日、それ以外のプランが12月上旬を予定。契約期間は3年間になる。
ソニーネットワークコミュニケーションズでは、月額サービス料による収益を想定しており、パートナー事業者とは売上の一部をシェアする形をとるとのこと。売上目標については「同じく家庭内に向けたサービスということで、NUROと同じくらいの規模を目指したい」(渡辺氏)とのこと。AIFLATについてはすでに第2、3弾のプロジェクトも進行中とのことだ。
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