1980年代から90年代にかけて販売された任天堂の携帯ゲーム機「ゲームボーイ(Game Boy)」に対して愛着を抱く人が多いらしく、スマートフォンを“ゲームボーイ化”する「SmartBoy」のようなデバイスが存在する。
これに対し、任天堂はスマートフォンをゲームボーイ化する手帳型ケースを考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間9月27日に「COVER」(公開特許番号「US 2018/0275769 A1」)として公開された。出願日は2018年3月16日。なお、日本の特許庁に対しては、2017年3月22日に「2017-055932」として出願されている。
この特許の対象は、静電容量式タッチパネル付きディスプレイを備える何らかの電子デバイスに装着するカバー。請求項(クレーム)では、電子デバイスとカバーの種類を具体的に規定していない。ただし、実施例などからスマートフォンと、スマートフォンに取り付け可能な手帳型ケースを想定していることが分かる。
カバーの表面にはボタンが設けられており、指で押せるようになっている。ボタンを押すと、導電性のあるパーツがタッチパネルに触れ、指でタッチパネルを触ったのと同じ効果が得られる。電子デバイス側が触れられた位置に応じた動作をすれば、ボタン操作で電子デバイスを制御できる。
アイデアとしては在り来たりだが、任天堂は導電パーツの位置や組み合わせなどを請求項で細かく説明し、新規性を持たせようとしているらしい。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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