Amazonは、従業員が同社のEコマースプラットフォームを利用する販売業者に対し、賄賂と引き換えに機密情報を漏らすなどの便宜を図っているとの報告を受け、調査中だという。Wall Street Journal(WSJ)が米国時間9月16日に報じた。
Amazonの従業員は同社ポリシーに反し、Amazonのウェブサイトで商品を販売している独立業者に販売や検索に関するデータを売り渡し、競合に対して有利になるよう便宜を図っているとWSJは報じている。Amazon従業員の仲介者として動いているブローカーはそのほか、否定的なレビューの削除や禁止されたアカウントの復活といったサービスを提供していると、WSJは匿名の販売業者、ブローカー、この調査に詳しい関係筋の話として伝えた。
Amazonは、中国での不正行為について情報提供を受け、5月に調査を開始したが、このような行為は中国で特に横行しているとの情報があるとWSJは報じている。
同紙によると、仲介者は製品の否定的レビューの削除といった中国の販売業者の希望を受け、メッセージサービス「WeChat」を介して依頼に応じるAmazon従業員を見つけてアプローチしており、その報酬はおよそ80ドル〜2000ドル超(約9000円~22万円超)に及ぶという。
Amazonは16日午後、この件を調査中であることを認めた。
Amazonは声明で次のように述べている。「当社は従業員に高い倫理基準を求めており、規定に違反する者は解雇、また場合によっては法的な処罰や刑事罰も含めた処分の対象となる。加えて、当社のシステムを濫用することはいかなる場合も許容されない。こうした行為に関与する者を見つけた場合は速やかに対処し、販売アカウントの停止、レビューの削除、支払いの保留、法的措置などを実施する」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス