中国にあるAmazonの製造施設に関して、その劣悪な労働環境を明らかにする94ページの報告書が公開された。ほんの2カ月前には、英国にあるAmazonのフルフィルメントセンターにおいて、労働者の休憩が過酷なルールで規制されていることが告発されたばかりだ。
ニューヨークを拠点とする労働監視団体China Labor Watchが米国時間6月10日付で公開した報告書によると、中国の衡陽にある工場で「Echo」スピーカーや「Kindle」などのAmazon製品を組み立てる労働者は、低賃金で月100時間を超える時間外労働を強いられているという。繁忙期には14日間連続で勤務する事例もあったとのことだ。
この工場は、Foxconnの名で知られる鴻海科技集団が所有する施設で、Amazon製品のほかにAppleの「iPhone」も製造している。
報告書には、2018年4月までの9カ月間の調査結果が詳細に記されている。例えば、労働者は生活するために中国の労働法で認められている以上の時間外労働を行っているという(中国の時間外労働の上限は月36時間まで)。さらに、休暇を取ったり「無断欠勤」をしたりするとペナルティとして賃金が減額されるほか、労働者は言葉の暴力にもさらされている。
Amazonの広報担当者は、米CNETにメールで次のような声明を寄せた。「Amazonは報告されたサプライヤー行動規範への違反を極めて深刻に受け止めている。Foxconnの衡陽工場については、2018年3月に当社による最新の監査を完了し、2点の問題を確認した。当社は直ちにFoxconn衡陽工場に対して、これらの問題の改善計画を記した是正措置プランを要求しており、また当社としても、定期評価を通じてAmazonのサプライヤー行動規範の実行と順守を監視する」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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