Amazonの最高経営責任者(CEO)で創業者のJeff Bezos氏は米国時間9月13日、20億ドル(約2200億円)の慈善基金「Bezos Day One Fund」の設立を発表した。同氏の莫大な資産をさらに寄付にあてるという長く待ち望まれていた計画がようやく実現される。
同基金は、主に次の2つの分野を対象とする。「Day 1 Families Fund」は、ホームレスの家族などを支援している非営利団体を援助し、「Day 1 Academies Fund」は、低所得地域における幼稚園の新しいネットワークを構築する。Bezos氏によると、Academies Fundは、新しい教育施設を直接運営する組織を設立する予定だという。ホームレスを対象とした取り組みは、シアトルの非営利のホームレス用シェルターMary's Placeに対するAmazonの現在の支援をベースとする。
Bezos氏は2017年6月、まず慈善活動に関するアイデアをTwitterで募った。その1年後には、2018年夏の終わりまでに自身の慈善活動計画を発表すると述べていた。
Day Oneという名称は、Bezos氏の最も有名なコンセプトの1つにちなんでいる。1997年の初めての投資家宛て書簡の中で同氏が使った言葉で、Amazonの本社ビルもDay 1と名付けられている。主に、新興企業のような成長とイノベーションのエネルギーを維持することを意味する考えだ。同氏は「Day 2」を「停滞」と表現し、その後には「存在感の低下」と「衰退」が続くとしている。
Bezos氏は世界一の富豪の1人であるが、これまで慈善活動にはあまり力を入れていなかったとされている。特にAmazonの株式の16%を保有し、総資産が急激に増加したことなどから、そうした活動に関する状況を変えることを求める圧力に直面してきた。
Bezos氏は現在、莫大な資産を保有している。Bloombergの世界長者番付によると、総資産は1640億ドル(約18.4兆円)で、2位のBill Gates氏の資産を660億ドル(約7.4兆円)上回るという。
2017年6月のツイート以降、Bezos氏は2018年1月に3300万ドル(約37億円)を「ドリーマー」のための奨学金として寄付し、大きく報じられた。ドリーマーとは、幼少期に不法入国の形で米国に連れてこられた移民のことだ。9月には妻のMacKenzieさんとともに、「スーパーPAC」に1000万ドル(約11億円)を寄付した。同氏が多額の政治的な献金を行うのは、これが初めてのことだった。
— Jeff Bezos (@JeffBezos) 2018年9月13日
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」