楽天LIFULL STAYがブランディングと運用代行をする、コンドミニアム型の特区民泊施設「Rakuten STAY×ShaMaison 大阪出来島駅前」が大阪市西淀川区にオープンした。ひと部屋に4〜8人が泊まれる個室を用意し、各部屋にバスルームやキッチン、洗濯機までを完備。長期滞在型の民泊宿泊施設になる。
チェックインやスマートロックなどセキュリティ面は、楽天グループの楽天コミュニケーションズが提供する民泊運営支援サービス「あんしんステイIoT」を導入。ブランディングから運用代行サービスまでを楽天グループが請け負う。
Rakuten STAY×ShaMaison 大阪出来島駅前は、阪神なんば線出来島駅から徒歩1分の場所に位置する。重量鉄骨造の地上4階建てで、29室を用意。新大阪駅から電車で20分程度の距離で、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにほど近い好立地だ。大阪に観光にきた家族連れの外国人旅行者や国内旅行者向けに最適だ。
特区民泊のため、2泊3日以上の滞在が必要になり、楽天LIFULL STAY 代表取締役の太田宗克氏は「2〜3週間の長期滞在者がターゲット」とする。オーナーはすでに複数の民泊物件を所有するLea home。設計、施工は積水ハウスが担当した。9月10日から予約受け付けを開始しており、宿泊開始は9月14日。1室1泊約7840円〜になる。
楽天LIFULL STAYでは、民泊事業会社として、予約仲介や民泊施設のブランディングや運用代行を請け負っているが、コンドミニアム型の施設を手がけるのは今回が初めて。広めの個室を用意したほか、キッチン、バスルーム、洗濯機までを備え「長期で滞在する方に向け、快適に過ごせる環境を整えた。宿泊料はひと部屋ごとなので、複数人数で泊まってもリーズナブル」と太田氏は民泊のメリットを話す。
また、タブレットを使ってチェックインができるため、24時間の対応が可能。「到着が遅くなっても、オーナー側が待っている必要がない。解錠はスマートキーのため、鍵を渡す手間もなくスマートなチェックインができる。オーナー側も少ない負担で民泊を運営できる」(楽天コミュニケーションズ マネージャー第三グループIPプラットフォームビジネス部の岡崎功氏)と話す。
あんしんステイIoTは、宿泊施設の運営に必要となる「宿泊者名簿作成」、「本人確認」、「鍵の管理」、「個人情報の管理」、「宿泊者のサポート」などの作業を、クラウドやIoT機器を使って軽減できることが特徴。タブレットには楽天モバイルのSIMカードを内蔵し、サーバに直接宿泊者情報をアップロードできる仕組みを整えているほか、USB端子は、別のアプリなどをインストールされないよう、充電のみの機能へと改良するなど、高いセキュリティレベルを実現していることもポイントだ。
楽天LIFULL STAYでは、6月15日の民泊新法施行以来、順調に宿泊登録施設数が増えており、Rakuten STAY×ShaMaison 大阪出来島駅前のような大規模な民泊施設から、自宅を貸し出す個人オーナーまで幅広い施設をそろえる。「あんしんステイIoTを導入すれば、セキュリティの高いハイスペックなものが個人でも簡単に導入できる」(太田氏)と、メリットを強調する。
「日本へのインバウンド需要は、東京オリンピック、パラリンピックが開催される2020年以降も伸びると思っている。ビザの緩和によって日本に来やすくなっていることがその理由。また中国、韓国、台湾といったアジア圏からの旅行者が多いが、まだ日本に来ていない人も多く、ポテンシャルはある」(太田氏)と、今後の市場を分析する。
2017年から、「HomeAway」や「途家(トゥージア)」「AsiaYo」といった海外の大手民泊・バケーションレンタル予約サイトと提携し、民泊・宿泊予約サイト「Vacation STAY」に掲載された宿泊施設は、海外のサイトにも情報を発信する体制を整える。太田氏は「集客、仲介だけでなく、ブランディングから物件の運営代行まで、一気通貫でできることが楽天LIFULL STAYの強み。民泊市場を盛り上げていきたい」と話した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス