ヴァンダービルト大学教授のDouglas C. Schmidt氏が実施した調査によると、Googleは同社のサービスを利用する人々について、あらゆる種類のデータを終日収集しており、それには彼らが選んだ経路から、聴いている音楽まで、あらゆる情報が含まれるという。この調査は、デジタルパブリッシャーを代表する業界団体Digital Content Nextの委託を受けて実施された。
米国時間8月15日付けの55ページにおよぶ調査報告書によると、そのデータの多くは受動的手段を通して「推量」されるという。そうしたデータには、人々が「Android」スマートフォンや「Google Chrome」ブラウザを活発に使用していないときもGoogleに送信されるロケーション情報などが含まれる。
調査報告書によると、バックグラウンドでChromeが実行されているアイドル状態のAndroidスマートフォンが24時間に340回(1時間に約14回)、Googleにロケーション情報を送信したという。Schmidt氏は報告書の中で、「最終的に、Googleは驚くべき精度でユーザーの関心を特定した」と述べた。
コメントを求められたGoogleの広報担当者は、電子メールで送信した声明の中で、「この報告書はワシントンDCのプロのロビイストグループによって委託され、現在継続中のGoogleとの著作権侵害訴訟でOracle側の証人を務めた人物によって執筆された。そのため、著しい誤解を招く情報が含まれているのは当然のことだ」と述べた。
GoogleとOracleは、Android OSでの「Java」ソフトウェア使用をめぐる約90億ドルの著作権侵害訴訟で争っている。米連邦控訴裁判所は3月、以前の判決を覆し、Oracleに有利な判決を下した。AndroidでのJava利用について、Googleはフェアユースではないと判断された。
米CNETはSchmidt氏にコメントを求めたが、回答は得られていない。
またこの調査によると、「DoubleClick」の広告ツールのCookie IDなどを通じて、収集している匿名データとユーザーアカウントを関連づけることができるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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