ユークスとエイベックス・エンタテインメントは8月18日、拡張現実(AR)アーティストプロジェクト「ARP」(AR performers)におけるアーティストコンベンションを開催。ARPの取り組みの説明とともに、ARライブシステム「ALiS ZERO」のオープンイノベーション化によるサービス提供など、今後の展開について発表した。
ARPは「ラブプラス」シリーズや「ときめきメモリアル Girl's Side」シリーズなどを手掛けたクリエーターとして知られ、現在はユークスに在籍する内田明理氏によるプロジェクト。キャラクターデザイナーやCGクリエイター、ボイスアクター、ダンサーなどが集結し、魅力あるアーティストを構築。ライブでは最新の映像技術を駆使し、リアルタイムで進行するステージを展開。歌やダンスに加え、観客を巻き込んだインタラクティブなトーク、そしてスマートフォンを活用しファンの応援でライブ構成が変化していくという、一期一会の体験ができる参加型次世代ARライブとうたっている。
プロジェクトを通じて生み出されたパフォーマーを、ARイケメンダンスボーカルグループ「ARP」として展開。メンバーはシンジ、レオン、そして2人組ユニット「レベルクロス」のダイヤとレイジの4人で構成され、主に冬と夏のライブを主体に活動。2018年1月に行われた「ARP 3rd A’LIVE」では2日間で約5400人を動員したという。エイベックスは、ARキャラクターと初めてアーティスト契約を締結しサポート。メジャーデビューも果たしている。
このARライブを支えるシステムのALiS ZEROは、長年にわたってWWEなどのプロレスゲームを開発し続けているユークスが培った“人間表現”における3DCG技術やノウハウを詰め込んだもの。ARPのステージの舞台裏はこのシステムによって、歌や声を担当するキャスト、体の動きを担当するダンスや演技ができるキャスト、表情などを担当するフェイシャルキャストなどのプロの仕事をシンクロさせ、その場で遅延なくなめらかなリアルタイムCGステージを実現。さらにARに特化した舞台照明や影、パフォーマーの足音のコントロール、観客が映り込む舞台袖のARカメラなど全ての演出を同時に制御。これによって、キャラクターが次元を超えてその舞台に実在しているかのようなステージを作り出すという。
今回、2社の共同プロジェクトとしてALiS ZEROをオープンイノベーション化し、サービス提供を開始する。これによってリアルアーティストのライブ演出はもとより、伝説の人物に目の前で会えるARステージ、VTuberや2次元キャラクターなどのリアルライブや舞台化、企業イベントやスポーツイベントなどさまざまな可能性が考えられるという。
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