MS、次期「Windows 10」でアップデートのサイズを削減へ

Liam Tung (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2018年08月20日 10時16分

 Microsoftは米国時間8月16日、法人顧客の「Windows 10」搭載デバイスが受け取る月次累積アップデートのサイズが、次期メジャーバージョンから現行よりも大きく削減されると述べた。

 同社は最近、サイズの小さい「デルタ(差分)アップデート」を廃止すると発表している。デルタアップデートは、サイズが増大する「累積アップデート」(毎月サイズが増大していき、約6カ月で1Gバイトを超える場合もある)に対応するWindows 10のユーザーや管理者を支援するために2017年に導入されたものだ。

 現時点では3種類の月次アップデートが提供されている。「フルアップデート」(累積的な更新プログラム、Latest Cumulative Update:LCUとも呼ばれている)と、100M~200Mバイト程度というよりサイズの小さな「エクスプレス(高速)アップデート」、300M~500Mバイトという中程度のサイズになるデルタアップデートだ。

 Windows 10の現在サポートされているバージョン(法人向けの1607から1803のバージョン)では、デルタアップデートとエクスプレスアップデートが共存している。これは、Microsoftのエクスプレスアップデートのプロトコルに管理システムを対応させる猶予期間を企業やサードーパーティーに与えるためだった。このプロトコルは当初、法人向けデバイスに対して「Windows Server Update Services」(WSUS)の使用を要求していた。

 しかしMicrosoftは2017年1月にサードパーティーのアップデートシステムに対してエクスプレスアップデートを開放したため、2019年2月12日をもってデルタアップデートの提供を終了する。

 Microsoftは16日、Windows 10と「Windows Server」の累積アップデートを洗練させるための次の段階についても概説した。

 法人向けにサポートされている現行のWindows 10すべてでは、LCUとエクスプレスアップデートが毎月提供され続ける。一方、Windows 10およびWindows Serverの次期メジャーバージョンでは、毎月のクオリティアップデート(品質更新プログラム)がフルアップデートの1種類しか配信されないものの、そのサイズは現在のエクスプレスアップデートと同程度になり、ネットワーク内で再配布することも可能になる。

 WSUSや「Microsoft Update Catalog」からアップデートを入手している組織は、アップデートのサイズが小さくなるため、ネットワークの帯域幅を節約できるようになる。また、毎月のクオリティアップデートのパッケージを再配布できるようになるため、帯域幅の「大規模な」節約がもたらされると同社は考えている。

 さらに、新しいWindows 10を搭載したデバイスでは、エクスプレスアップデートをダウンロードするうえでの最適な差分を計算する必要がなくなるため、アップデート中の各デバイスのメモリ使用量が低減し、40%の効率向上が見込めると同社は考えている。

提供:Microsoft
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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