ミクシィ、モンストの売上低下とチケキャン終了で減収減益

 ミクシィは8月9日、2019年3月期第1四半期決算を発表した。売上高は345億6100万円(前年同期比28.3%減)、営業利益は110億2900万円(同45.4%減)、経常利益は110億2800万円(同45.2%減)、純利益は72億9400万円(同46.8%減)となった。

ミクシィ代表取締役社長の木村弘毅氏
ミクシィ代表取締役社長の木村弘毅氏

 事業別では、エンターテインメント事業の売上高が327億900万円(前年同期比27.3%減)、セグメント利益が131億9000万円(同37.4%減)、メディア事業から名称変更したライフスタイル事業の売上高が18億5100万円(同43.0%減)、セグメント損失が4億2400万円で、ともに減収減益となった。ミクシィ 代表取締役社長執行役員の木村弘毅氏は減収減益について、「エンターテインメント事業では『モンスターストライク(モンスト)』の売上低下、ライフスタイル事業では『チケットキャンプ』のサービス終了が主な要因」だと説明した。

連結損益計算書
連結損益計算書
事業別業績
事業別業績

 売上原価は、売上高の減少に連動して減少。また、広告宣伝費はXFLAG PARK 2018開催のため、52億6700万円と一時的に増加した。

 ミクシィは経営方針として、新たな事業の柱の構築に向け、事業開発やM&Aに3~5年間で1000億円規模の投資を実施するとしており、2019年3月期の事業戦略では、5つの事業ドメインにおいて、150億円を投資する。うち、モンストを含むデジタルエンタメへは110億円を投資。今秋に5周年を迎えるモンストの国民的IP化を目指すほか、既存ゲームのリニューアルや新規コンテンツの配信など、新たなIPの創出にも取り組む。

エンターテインメント事業に130億円を投資。うちデジタルエンタメには110億円を投資する
エンターテインメント事業に130億円を投資。うちデジタルエンタメには110億円を投資する

 このほか、ライブエクスペリエンスに10億円を投資する。6月には大阪でリアル店舗「XFLAG STORE SHINSAIBASHI」をオープンしており、木村氏は「より多くのお客様がリアルに盛り上がれる場を作っていきたい」と語った。スポーツ事業にも10億円を投資し、支援先クラブの成長加速を目指す。

 ライフスタイル事業では、メディア領域に15億円、ウェルネス領域に5億円を投資する。メディア領域では、美容院予約の「minimo(ミニモ)」、家族アルバム「みてね」の両サービスで、利用者数がそれぞれ300万人を突破した。

 来期以降、モンストにおいて5周年キャンペーンや多面展開を実施することで、アクティブユーザーの増加を狙うミクシィ。木村氏は、「モンストから生み出されるキャッシュフローを新規事業に投資し、今後の成長の柱にしたい」と語った。また、取締役執行役員の大澤弘之氏は、「モンスト3周年以降、毎年アクティブユーザー数を上げることができている。今年も5周年に向けて同様の施策を進め、業績の回復に繋げていきたい」と述べた。

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