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スカパーJSAT、宇宙事業で増収増益--新ミッション「Space for your Smile」掲げ、方向性再定義

加納恵 (編集部)2018年08月02日 18時20分
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 スカパーJSATは、2019年3月期第1四半期の連結業績を発表した。メディア事業は、累計加入件数による視聴料収入減少により減収減益となったが、宇宙事業が防衛省向け衛星引き渡しによる大幅な増収増益となり、営業収益は587億7200万円(前年同期は371億9500万円)、営業利益は46億4600万円(同43億3400万円)となった。

セグメント別連結業績の推移
セグメント別連結業績の推移

 大幅な増収増益に結びついた宇宙事業は、営業収益が355億4100万円(同125億2400万円)、営業利益は40億3400万円(同35億3100万円)。防衛省向け衛星引き渡し以外では、放送トランスポンダ収入の減少があったものの、航空機向けWi-Fi回線事業などの増加もあり、好調に推移した。

スカパーJSAT 代表取締役執行役員社長の高田真治氏
スカパーJSAT 代表取締役執行役員社長の高田真治氏

 一方、加入者減少が続くメディア事業は、営業収益が258億5700万円(同274億2400万円)で、営業利益は7億9700万円(同10億500万円)と、視聴料収入の減少が響いた。しかし新規+再加入件数は第1四半期累計で15万5000件となり、前年同期の13万件を上回った。

 スカパーJSAT 代表取締役執行役員社長の高田真治氏は「テレビ3台目まで追加料金なしで契約ができる『スカパー!新基本パック複数台無料キャンペーン』が好評を得ている」としており、新規加入件数の増加に寄与した。

 今後は、光回線を使ったテレビサービスによる新4K8K衛星放送の提供を予定しており、12月には新4K8K衛星放送(右旋)、2019年夏をメドに左旋の提供を開始。また、音楽ライブコンテンツの企画、制作、放映権、配信件販売を手がける新会社THReee entertainmentを立ち上げ、新規事業領域に踏み出す。

 コンテンツ提供については、Amazonプライム会員向けサービス「Amazonプライム」にスカパー!コンテンツの提供を開始。「スカパーの代表コンテンツの1つでもあるアニメチャンネルとBSスカパー!を組み合わせた『スカパー!アニメセット for Prime Video』の提供を7月3日から開始した。これによりOTT展開の拡大を目指す」(高田氏)とした。

 宇宙事業については、関連会社のSNETが、米国の宇宙ベンチャー企業であるHawkEye360と日本における販売代理店契約を締結。陸海空の地理空間情報提供サービスに参入するとのこと。総務省の研究開発案件「平成30年度 情報通信技術の研究開発に係る提案」における「衛星通信における量子暗号技術の研究開発」課題についても受託し、参加企業、団体らとともに取り組んでいく。

メディア事業の業績概況
メディア事業の業績概況
宇宙事業の業績概況
宇宙事業の業績概況

 スカパーJSATは、衛星通信とデジタル多チャンネルのパイオニアとして事業サービスを開拓してきたが、加速するデジタル社会の進展と宇宙空間でのビジネスフィールドが拡張していることなどを受け、目指すべき方向を再定義したとのこと。新たなグループミッションとして「Space for your Smile」を掲げる。

 宇宙事業においては、海中から、海上、地上、大気圏、準天頂軌道、月と海洋から宇宙まで多様な「Space」を開拓し、宇宙データを活用した事業の創出に挑んでいくという。

 メディア事業においては、従来のプラットフォーム、コンテンツ事業に加え、時間軸上の「Space」の拡大に着目。高田氏は「自由時間の中で少しでも多く、スカパー!のコンテンツを見てもらうことに努力してきたが、これからの生活時間は、テクノロジにより変化すると想定され、自由時間は増加する。これは大きなチャンス。メディア事業の対象を生活の中まで広げ、多チャンネル放送の会社が増えにくい環境下において、利益を出す事業構造に変化させる」と、今後の展開を話した。

宇宙事業のビジョン
宇宙事業のビジョン
メディア事業ビジョン
メディア事業ビジョン

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