Facebook傘下のWhatsAppは米国時間8月1日、高い人気を誇る同メッセージアプリ上で、企業がユーザーとつながるためのツールを拡充することを明らかにした。もっとも、企業のメッセージ送信は課金される予定だ。これは無料アプリのWhatsAppが収益化に本腰を入れる動きと捉えられる。
メッセージは「エンドツーエンドで暗号化」され、企業はリアルタイムのカスタマーサポートサービスを提供して顧客からの問い合わせに対応したり、搭乗券や出荷確認などの情報を送信したりすることが可能になると、WhatsAppはブログに記している。またユーザーは企業をブロックすることもできるという。
企業は、潜在顧客宛てのメッセージ1通につき0.5~9セントを課金されると、The Wall Street Journalは報じている。WhatsAppはさらに、Instagramのストーリーに似た「Status」機能における広告表示も開始する予定だと報じられている。
WhatsAppが企業向けの機能を新たに提供する背景に、Facebookの成長の鈍化がある。Facebookは先週発表した四半期決算がアナリスト予測を下回ったことで、株価が暴落した。
WhatsAppの共同創設者であるJan Koum氏は、4月に同社を退職した。Koum氏は、Facebookが「WhatsAppの個人データを利用し、暗号化を弱めようと」したことで同社と衝突したと報じられている。Facebookは2014年に220億ドルでWhatsAppを買収している。
WhatsAppは米CNETからの問い合わせに対し、コメントを避けた。Facebookにもコメントを求めたが直ちに回答は得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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