インドで「WhatsApp」を介して偽情報拡散、リンチ殺人が多発する事態に

Abrar Al-Heeti (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 高森郁哉 (ガリレオ)2018年07月04日 11時10分

 インド西部のドゥーレで現地時間7月1日、私的制裁により5人が殺害されたと報じられた。この5人が児童誘拐犯だとのうわさが「WhatsApp」上で広まったためだ。

WhatsApp
メッセージプラットフォームのWhatsAppが、児童誘拐のうわさを拡散するのに利用された
提供:Getty Images

 BBCによると、この殺人の容疑者として12人が逮捕されたという。BBCが報じたところでは、5人の被害者は遊牧民で、ある村を通過しようとして襲撃されたという。被害者らは物乞いをしていた時に襲われた。

 1人の男性が少女に話しかけているのが目撃されており、そのことで一部の村民が疑念を抱いた。警察幹部のM. Ramkumar氏がBBCに語ったところによると、村民らは遊牧民たちを問い詰めたが、納得のいく答えが得られなかったという。村民らは男性たちを部屋の中に連れ込んで、竹の棒や石で殴りつけた。

 BBCによると、WhatsApp上でのうわさに関連して、これまでに12人が殺害されたという。これらのうわさは、子供がオートバイに乗った2人の男に拉致されそうになる様子を撮影した動画がWhatsApp上で共有されたことで、一気に拡散したと報じられている。この動画は実際には、啓発のためにパキスタンが製作した子供の安全に関する映像だ。WhatsApp上で広まったバージョンには編集が加えられており、「誘拐犯ら」に関する文字での警告が含まれている。BBCによると、地域のメディアがこのうわさについても報じたことで、いくらか信ぴょう性が増し、現地語をよく知らないか話さない人々への襲撃をあおる結果になっているという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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