Facebook、中間選挙を前に世論操作を狙う不正アカウントを削除

Richard Nieva (CNET News) 翻訳校正: 編集部2018年08月01日 08時45分
提供:James Martin/CNET
提供:James Martin/CNET

 Facebookは、数十ものFacebookページおよびアカウントと1万1000ドル(約120万円)相当の広告を使用して、米国中間選挙を前に政治的主張を広めようとする、「真正でない行動」とみられる新たな活動を発見したという。同社が米国時間7月31日に明らかにした

 Facebookは、合計32件のアカウントとページを削除したと述べた。内訳は、Facebookのページ8件とプロフィール17件、Facebook傘下のInstagramのアカウント7件だ。「Aztlan Warriors」「Black Elevation」「Resisters」などの名前が付けられていたページの少なくとも1件は、合計で29万件ものアカウントがフォローしていた。

Facebookが削除したコンテンツの例
Facebookが削除したコンテンツの例
提供:Facebook

 「当社の調査はまだきわめて初期の段階にあり、事実がすべて判明しているわけではない」「完全な情報は得られていない」と、最高執行責任者(COO)のSheryl Sandberg氏は報道陣との電話会議で述べた。

 Sandberg氏とともに、Facebookのセキュリティ責任者であるAlex Stamos氏、サイバーセキュリティポリシーを統括するNathaniel Gleicher氏が電話会議に出席した。Facebookの最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は同席しなかった。The New York Timesは、Facebookが新たな「政治的影響力を持つ組織的な活動」について31日に公表する予定であることを事前に報じていた。

 世界最大規模のソーシャルネットワークである同社は既に、2016年米大統領選に与えた影響について議員らから厳しく追及されている。ロシア政府と関わりのあるInternet Research Agencyが展開したトロール活動は、有料広告とオーガニック投稿の組み合わせを利用して偽情報を拡散し、選挙を前に有権者の間の意見の対立を生む火種をまいた。

 このスキャンダルを受けて、Facebookは同社の広告運営に複数の変更を加えた。政治広告の検証プロセスを厳しくして、広告にその出稿者を示すラベルを付加するなどした。Gleicher氏は31日付けの同社ブログ記事で、今回の新しい活動の背後にいる人物を確信をもって名指しすることはできないと述べた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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