人手不足の解決へ--ソフトバンク、自律走行する床洗浄機サービス「AI 清掃 PRO」

 ソフトバンクロボティクスは7月18日、業務用掃除ロボットサービス「AI 清掃 PRO」を8月1日より開始すると発表した。

 AI 清掃 PROは、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資先であるBrain Corp.の自動運転技術「BrainOS」を搭載した洗浄機を清掃の現場で利用するためのサービスで、ショッピングモールなど商業施設向けに販売する方針だ。

BrainOSを搭載した自動運転床洗浄機「RS26 powered by BrainOS」
BrainOSを搭載した自動運転床洗浄機「RS26 powered by BrainOS」

 今回のサービスに伴い、BrainOSを搭載した自動運転床洗浄機「RS26 powered by BrainOS」(本体価格248万円)をAI 清掃 PROの対応機種として8月1日に発売する。本体の購入に加え、自動運転利用料として5万9800円×60カ月がかかる。自動運転利用料は、月払いと一括払いのいずれかを選択可能だ。

 駆動時間は最大4.2時間で、充電時間は8~12時間。タンクには110リットルの清水と同量の汚水タンク容量を持ち、約3時間30分の清掃が可能としている。

タッチパネル式のディスプレイを搭載
タッチパネル式のディスプレイを搭載

自動運転の設定は、一度運転するだけ

 RS26 powered by BrainOSは、既存の床洗浄機をベースに、自動運転ができるようフロント部分を仕様変更したものだ。本体にはSIMを搭載しており、スマートフォンへの通知やアップデートなどが行える。

3Dカメラを搭載し、動いているか、止まっているかを判別して“目”の役割を果たす
3Dカメラを搭載し、動いているか、止まっているかを判別して“目”の役割を果たす

 自動運転の設定は、まず専用のコードを読み取らせた上で、清掃エリアを人が乗った状態で運転し、清掃ルートの地図データを作成・保存する。一度清掃ルートを作成すると、同じコードを読み取った後、スタートボタンを押すだけで記憶した地図データをもとに清掃ルートを自律走行するしくみだ。

清掃エリアを人が乗った状態で運転し、清掃ルートの地図データを作成・保存する
清掃エリアを人が乗った状態で運転し、清掃ルートの地図データを作成・保存する

 なお、専用のコードを読み取ると、1枚につき6つのルートを設定できる。たとえば、同じフロアの中でも、雨の日はエントランスを重点的に、催事があった場合は催事の周辺を重点的にといった指示が可能になる。

専用のコードを読み取ると、1枚につき6つのルートを設定できる
専用のコードを読み取ると、1枚につき6つのルートを設定できる

 清掃ルートに人や障害物が出現しても、床洗浄機が備えるセンサが周囲270度を検知して、回避しながら走行する。もし、タンクの水がなくなってしまった、あるいは障害物が大きく、先に進めなくなってしまった場合には、その状態を撮影してあらかじめ連動しておいたスマートフォンに知らせてくれる機能もある。また、清掃が終わった時にも完了レポートがスマートフォンに届く。

スマートフォンに状況を通知する機能も備える
スマートフォンに状況を通知する機能も備える

 ソフトバンクロボティクスは、2017年11月に業務用清掃ロボット事業への参入を発表。2018年5月から、RS26 powered by BrainOSを大阪駅ほか3つの商業施設に先行納入していた。

 それらの企業では、清掃員の補助として有効で、人による清掃のムラを機械で解決できたという声や、人手不足の解決、人件費の削減につながったという声があるという。


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