フィリップス・ジャパンは6月26日、イノベーション研究開発拠点として、PHILIPS Co-Creation Centerを2019年3月(予定)に宮城県仙台市に設立すると発表した。
同社によると、高齢化が世界に例をみない速度で進む日本において、日本の医療現場、健康・予防領域のアンメットニーズ(未充足の課題)を解決する、新しいソリューションやサービスモデルの創出が期待されているという。
また、東北地域は高齢化社会による医療費の増大、医師不足など医療をとりまく課題が顕在化する一方で、社会課題の解決を図る多くの取り組みを創出している地域でもある。同社は東北地域が社会の変革をリードし、イノベーションの発信に最も適したエリアであると考え、イノベーション研究開発拠点を設立することにしたとしている。
PHILIPS Co-Creation Centerは、同社社員だけではなく連携するパートナーが業種を超えて立ち寄り、出会う場をつくることにより、新しいソリューション、サービスモデル創出につながるコミュニケーションの活性化を図る「異業種が集う場(Co-Creation Cafe)」としての役割を目指す。
ワークショップ型のデザインシンキングを進める環境を導入するとともに、空間自体そのものをバーチャル化(例:手術室、病室、救急車)することにより、顧客視点における創造性を向上させ、議論の活性化を図る。新しいアイデア(モノ、IT)を迅速かつ適応的に試作する環境や機器を導入することにより、アジャイル型開発を進める「知を創りだす場(Design Thinking Approach、Agile Methodology)」を目指す。
同社だけでなく、パートナーも含めたヘルステック領域の新規技術(例:VR/AR)を導入し、体感するショースペース、トレーニングスペースを設けることにより、技術の体得や創造性の向上を図る「技術を体感する場」という3つのコンセプトを掲げている。
同社は、PHILIPS Co-Creation Centerを拠点とし、課題先進国として日本の医療現場に立脚したソリューションや健康・予防に貢献するサービスモデル、ヘルステックに関する研究開発、事業化を加速させるという。また、これに先立ち、東北大学との包括的提携、宮城県、仙台市との連携を加速するため、東北大学病院内に設立したPHILIPS Co-Creation Satelliteも活用し、具体的な協創取り組みも進めるとしている。
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