UPDATE Amazonの最高経営責任者(CEO)を務めるJeff Bezos氏は、同社の職場が残忍とさえいえるやり方で従業員を扱う競争的な環境であるとしたThe New York Times(NYT)の記事の内容を否定した。
NYTは米国時間8月15日、100人以上のAmazonの現従業員と元従業員に対するインタビューに基づく記事を掲載した。この記事によると、同社では従業員らがミーティングで互いのアイデアをけなし、互いの上司に秘密裏に意見を送り、夜遅くまで残業して「不当なまでに高い」とされる基準を満たすことを奨励されているという。
NYTによると、Amazonは、癌を患ったり流産したりした従業員を公平に評価せず、回復するまでの十分な時間を与えないという。従業員がデスクで泣く姿が見られるような職場であるとされている。要するに、Amazonは人々が働きたいとはまず思わない企業であるようにNYTの記事は描いている。
Bezos氏はNYTの記事を受け、従業員宛てに送付したメモの中で、それは同氏が認識するAmazonではないと述べた。米CNETはこのメモを入手した。
Bezos氏はメモの中でAmazonの従業員に対し、NYTの記事を慎重に読むよう勧めている。また同氏は、NYTの記事は正しくないと主張したあるAmazon従業員によるLinkedInへの投稿も示した。
Amazonは「何の楽しみもなく笑い声も聞こえない、非情で悲惨な職場環境を構築」しようとしているとして、NYTの記事が非難しているとBezos氏は述べた。Bezos氏は、「そのようなAmazonを自分は知らない」と述べ、Amazonの従業員もそうであることを願うとした。さらにBezos氏は、NYTの記事に記されたような企業が、競争の激しい今日のハイテク業界で生き残れるとは思わないと述べた。
「当社が雇用しているのは選りすぐりの優秀な人々だ」とBezos氏はメモの中で述べ、「他の世界的企業から毎日のようにスカウトされているので、どこでも望むところで働ける」とした。
同氏はさらに、「NYTに書かれたような企業で本当に働いているとしたら、そんな職場にとどまる人などいるはずがない。私ならそのような会社は辞めるだろう。しかしみなさんは、記事に書かれたような会社に覚えがないことを願う」と述べている。
個人的な不幸や病気を経験した従業員への処遇がひどいという報道についてはどうなのか。Bezos氏は、そのような話を聞くことがあれば、人事部門に報告するか、同氏に直接メールするよう従業員に伝えている。
「まれなケースや単発的なものであったとしても、そうした配慮の欠如が容認されることのないようにすべきだ」(Bezos氏)
ただし、NYTの記事でインタービューされた従業員の中には、Amazonでは自分の限界を超える努力が求められるため、同社に入って成長したと語る人もいる。また、小売担当幹部のElisabeth Rommel氏は「大きく考えること、自分たちはまだいくらも生み出していないという認識をもつこと」がモチベーションになっている従業員もいると同記事の中で述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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