Facebookは2015年、ユーザーの友達のデータに他の企業がアクセスできないようにしたはずではなかっただろうか。
Facebookは2018年3月、ユーザーのつながりに関するあらゆるデータにサードパーティーの開発者らがアクセスできるようにしていたと報じられ、大いに非難された際に、そのように述べていた。しかし、The Wall Street Journal(WSJ)は米国時間6月8日、Facebookが一部の企業との間で、ユーザーの友達に関するデータにアクセスし続けることを許可する特別契約を結んでいたと報じた。
Facebookは、一部の企業に対して短期間、そうした情報へのアクセスの継続を許可していたことを認めた。Facebookの製品パートナーシップ担当バイスプレジデントを務めるIme Archibong氏は声明で、「2014年にすべての開発者に対し、制限された新しいバージョンのAPIに切り替えるための期間として、1年間の猶予を与えた。日産(やRoyal Bank of Canada)などの少数の開発者が、この期間を少し延長することを要求したが、その延長期間も数年前に終了している」と述べた。
Cambridge Analyticaに「不正に共有」されていたとされるFacebookユーザーの情報収集の問題に関連して、Facebookは2015年に情報収集を制限するよう変更したとしていたが、WSJはその主張に疑問を呈している。
Cambridge Analyticaによるデータ不正利用疑惑が明るみになってから、サードパーティーに対するユーザーデータの共有について、Facebookに向けられる目はますます厳しくなっている。The New York Times(NYT)が先週、Facebookが端末メーカーにユーザーデータを共有していたと報じたことで、疑念はさらに高まった。ユーザーデータを共有していた端末メーカーにはHuaweiが含まれていた。米情報機関はこれまでに、Huaweiを国家の安全を脅かす企業だと指摘している。
Archibong氏は8日の声明で、Facebookはそうした契約を段階的に縮小していると繰り返した。Archibong氏はさらに、一部の企業に認めた期間の延長以外に、Facebookはユーザーの友達のデータに対する広範なアクセスを許可する新しい契約を交わしていないとも述べた。
Archibong氏は、「WSJが報じている新しい『契約』はすべて、ユーザーが広範な自分の友達のリストを、以前よりも制限されたバージョンのAPIの下でアプリに共有する機能に関するものであり、写真や関心事など、友達のプライベートな情報の共有に関するものではない」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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