われわれが試したゲームデモ(SwiftShot)は、iOS上のARが既に申し分なく機能することを証明した。ARのオブジェクトは大きな木製テーブルの上で滑らかに動いているように思えた(これより小さいテーブルや異なる照明環境でも同じように申し分なく機能するのかどうか、筆者がそれを試す機会はなかった)。
GoogleのデモでマルチプレーヤーARを体験したときのように、筆者は今後のほかの可能性に思いをはせていた。例えば、アートプロジェクトやバーチャルな博物館の展示、複数の人が人体の巨大な3Dモデルの中を歩き回って各人が同時に異なる場所を探索する体験、チームメンバーが最近の試合のプレーを3Dで振り返る体験などだ。
筆者はほかにもマルチプレーヤーのARKit 2のデモを試した。LEGOの本物のブロックとバーチャルなブロックを組み合わせて、複数の人間で遊んだり歩き回ったりできる模型を組み立てるデモだ。これが子ども部屋やLEGOストアに置かれている光景が目に浮かぶ。LEGOの組み立て方を示す未来のARマニュアルとして使われる可能性も考えられる。
Lenovoは2018年に入って、ヘッドセットで体験するホログラムの「Star Wars/ジェダイ・チャレンジ」を発表し、早い段階でマルチプレーヤーARゲーミングに手を出した。「ARKit」をヘッドセットに組み込めば素晴らしいものになるかもしれないが、AppleのiOS、「iPhone」、およびiPadプロダクトマーケティング担当バイスプレジデントのGreg Joswiak氏によると、当面、Appleにそうした計画はないという。現在のところ、ARKitは2Dのスマートフォンとタブレットに搭載され、携帯端末の平らな画面上に3Dの世界を現出させる技術にとどまっている。だが、AppleはマルチユーザーARの提供に加えて、3DのARオブジェクトを共有するための共通ファイル形式をiOSデバイス間でサポートすることも発表しており、さまざまな種類の興味深い組み合わせが実現する可能性はある。
AppleのARはやがてヘッドセットに移行するかもしれない。その前に、拡張された世界で友達と遊ぶ数多くの方法が2018年秋に登場するだろう。それら全てが出そろったら、とても楽しいことになるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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