2017年のEV販売数は全世界で100万台以上、300万台強が走行--強まる中国の存在感

 国際エネルギー機関(IEA)は、電気自動車(EV)の販売台数などを調査し、その結果を発表した。2017年のバッテリ電気自動車(BEV)およびプラグインハイブリッド車(PHV)を合わせた販売台数は全世界で100万台を超え、過去最高となった。2017年時点で実際に使われていると思われるEVは300万台以上あり、前年に比べ54%多いという。なお、充電を必要としないハイブリッド車(HEV)と燃料電池車(FCEV)は、集計対象としていない。

 EVの台数がもっとも多かった地域は中国。2017年に58万台弱のEVが販売され、登録台数は123万台となった。地域別の登録台数は以下のとおり。括弧内は前年の台数。

  • 中国:123万台(65万台)
  • 欧州:82万台(56万台)
  • 米国:76万台(56万台)
  • その他:30万台(21万台)
登録台数の推移(出典:IEA)
登録台数の推移(出典:IEA)

 市場シェアをみると、1位のノルウェーが39.2%で2位以下を大きく引き離した。そのほかの地域のシェアは以下のとおり。

  • ノルウェー:39.2%
  • アイスランド:11.7%
  • スウェーデン:6.3%
  • 中国:2.2%
  • ドイツ:1.6%
  • 米国:1.2%
  • 日本:1.0%
2017年における国別市場シェア(出典:IEA)
2017年における国別市場シェア(出典:IEA)

 充電設備の数は増加を続けているが、誰でも利用できる充電ステーションが約43万カ所なのに対し、職場や自宅など利用者が限られる充電設備は約300万カ所にのぼった。

充電設備数の推移(出典:IEA)
充電設備数の推移(出典:IEA)

 EVの利用台数が増加する主要因として、IEAは各国政府のEV普及政策と、バッテリの性能向上および価格低下を挙げた。今後も政策と価格低下はEVの追い風となり、2030年の登録台数は、このままの状況が続けば1億2500万台に、普及政策が強化されれば2億2000万台に達すると見込む。

バッテリ容量価格比の推移(出典:IEA)
バッテリ容量価格比の推移(出典:IEA)
今後の見通し(出典:IEA)
今後の見通し(出典:IEA)

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]