ドイツのフランクフルトに拠点を置くDE-CIX Managementは世界最大規模のインターネットハブだ。DE-CIXは長年にわたって、ドイツ情報機関の強い求めにおとなしく応じ、自らの施設を通過する大量のデータを調査していたが、2016年9月に情報機関を提訴した。
2017年にドイツの法律が改正されるまで、DE-CIXを通るトラフィックのうち、ドイツ連邦情報局(Bundesnachrichtendienst:BND)が調査できるのは最大20%までだった。
このトラフィック量は、世界のあらゆる場所を行き来する情報のうち、1秒あたり5テラバイト超に相当する。「基本法10条関係法(G10法)」はさらに、BNDが調査できるのは国際通信だけだと定めている。
しかし、DE-CIXは2016年の訴状の中で、BNDが対象を絞らずに大量のデータを吸い上げていると述べている。DE-CIXはまた、BNDがそうした活動の一環として、アドレスに「.de」を含むメールのフィルタリングが適切に動作しなかったため、ドイツ国内の通信を違法に監視しているとも述べている。
DE-CIXは現地時間5月30日遅く、この戦略的監視に対してライプツィヒの連邦行政裁判所に起こしていた裁判で敗訴した。
裁判所はDE-CIXについて、通信トラフィックの仲介者にすぎないため、通信の秘密に関する法律に訴える法的地位を有していないと述べた。
したがって、今後もスパイ活動がやむことはない。今回の判決はBNDにとって朗報だ。
数年前に米国家安全保障局(NSA)の元契約職員Edward Snowden氏が明らかにしたように、BNDは自らの調査結果を、当時「Operation Eikonal」というコード名で呼ばれていた枠組みの下でNSAと共有している。世界的情報共有の壮大なゲームにおいて、ドイツは今もまだ交渉材料を有している。
DE-CIXは声明の中で、DE-CIXが詳細を示してBNDの法律違反だと訴えた行為にライプツィヒの裁判所が対処できなかったのは「理解に苦しむ」と述べた。DE-CIXはさらに、すべての人のプライバシーの権利は今や、政府の情報監視委員会が一手に握っていると指摘した。
「したがって、市民や企業の権利保護に対する一切の責任は、基本法10条審査会が引き受けることになる。同審査会は今や、ドイツ国内の通信の取り扱いにも責任を負っているようだ」(DE-CIX)
DE-CIXは今後、カールスルーエにあるドイツ憲法裁判所に対し、「公式には正しい」が「疑問の余地がある」BNDの命令を履行する義務が実際にあるかどうかの判断を仰ぐという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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