日本航空は5月29日、オープンイノベーションの拠点として活用する「JAL Innovation Lab」を公開した。旅客機のモックアップや空港カウンターを模したスペースなどを設けており、社内外で発案されたアイデアが、素早く検証できるという。
日本航空執行役員の西畑智博氏によると、日本航空は「いくらアイデアを考えても検証しなければ机上の空論なので、実際に実験できる場所が欲しい」と考えていたという。今回、本社にほど近いビルにラボを開設したことにより、現場社員を含めたラボ会員のアイデアが、素早く検証できるようになる。また、協働するベンチャー企業からのアイデアも、会議室のようなスペースではなく、現場を模したこの施設で実践が可能となる。
2月に中期経営計画ローリングプランを発表した日本航空。この中で同社は、「一歩先を行く価値を創ります」としている。西畑氏は、この具体的施策の一つがJAL Innovation Labだと述べた。日本航空のイノベーションの基盤は「人財×テクノロジ」だと語る西畑氏。現場にもイノベーションを起こしていこうと考えるメンバーは多いほか、テクノロジの観点からは社外からのアイデアも必要だと述べ、「社内外からアイデアを持ち寄り、あらゆる領域でイノベーションを起こしたい」と、JAL Innovation Labへの期待を語った。
JAL Innovation Labでは、「3か月を1年と思え」と、スピードを求めているという。西畑氏は、「先進的な物を追いかけるだけではなく、現場を含めた社員や、社外での人が持っている知恵や知見をパートナーシップとして、ここで生かしていきたい」と語った。このスピード感をもって人財とテクノロジを融合させ、「ワクワク、楽しく!」をキーワードに、イノベーションを起こしていくとした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス