2015年の初代モデル発売以来、Appleのスマートウォッチ「Apple Watch」は一貫して角型フェイスを採用してきた。便利なガジェットであるものの、腕時計はファッションアイテムとしての性格も備える。そのため、丸型フェイスでないというだけの理由でApple Watchを選ばない人もいるだろう。
そうした人には朗報かもしれない。Appleが丸い形状の画面を備えるスマートウォッチ向け技術を考案し、米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間5月8日に「ELECTRONIC DEVICE HAVING DISPLAY WITH CURVED EDGES」(特許番号「US 9,965,995 B2」)として登録されたのだ。出願日は2016年1月7日、公開日は2016年12月1日(公開特許番号「US 2016/0351107 A1」)。
この特許は、円形のようなカーブした形状のディスプレイを搭載するデバイスが対象で、こうしたデバイスで使うディスプレイの表示制御技術を説明している。デバイスの種類としてはスマートフォンやPCなどもカバーするが、実施例の図面からスマートウォッチを想定していると読み取れる。
ディスプレイで表示をつかさどるピクセルは行列状に配置され、各ピクセルを制御する信号線が縦横方向に配線されている。正方形や長方形をしたディスプレイには適した技術なのだが、円形ディスプレイなどの場合は配線に無理が生じ、非効率になるという。そこでAppleは、ディスプレイの表示エリアを上下左右に分けて分割制御することで、配線を工夫し、効率向上を目指した。
あくまでも特許に過ぎないので、説明されているデバイスそのものが開発される保証はない。しかし、こうした技術を特許として押さえることから、Appleが円形ディスプレイに関心を持っているとわかる。
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