セブン銀行とセブン-イレブン・ジャパン、セブン・ペイメントサービスは、銀行口座を介さずに現金の受け取りが可能となる「現金受取サービス」の提供を5月7日より開始した。
企業から個人への送金を、銀行口座を介さずにセブン銀行ATMとセブン‐イレブンのレジなどで24時間365日受取ることができるサービス。メールにて送信される番号をセブン銀行ATMに入力することで、紙幣はATMで、1000円未満の硬貨はセブン-イレブンのレジで受け取れる。1000円未満の受け取りは硬貨のほか、nanacoへのチャージ、セブン-イレブン記念財団への募金も選択できる。3社ではこのサービスにより、銀行口座番号を入力する手間の削減や、企業側での銀行口座情報の収集・管理業務の不要化など、企業と個人の双方で利便性が高まるとしている。
セブン銀行の子会社で、今回のサービスを提供するセブン・ペイメントサービスの代表取締役社長・和田哲士氏によると、企業から個人へ送金し、ATMとレジで受け取るというサービスは日本初だという。個人から企業への送金とは逆の流れとなる今回のサービス。送金手数料については、企業側が負担することとなる。コスト削減という面では大きな効果は無いというが、「銀行口座を使わない、という点でメリットを感じていただければ」(和田氏)。コスト面よりも、情報管理の簡略化による事務負担の軽減という点でのメリットを見出してほしいとした。
和田氏によると、当初はチケットの返金など、企業から個人への送金を想定していたという。しかしながら、個人間売買での送金においても、中間のプラットフォーマーを仲介した流れとなるため、プラットフォーマーから個人への送金でも利用できるのではないか、とした。また、報酬の支払いなど、サービスの検討時には想定していなかった利用法も生み出されているという。
現金受取サービスは、2018年5月のサービス開始時点で、12社が対象となっている。12社のうちの1社である助太刀では、建設業界でのマッチング後の給与支払いにおいて、現金受取サービスを導入した。このほか、返品時の払い戻しや、シェアリングサービスでの報酬支払などで、サービスが利用されている。和田氏は今後について、2018年度内に100社との契約を目指したいと意欲を見せた。
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