YouTubeは、投稿者が動画のアップロード時に内容に関して特定の情報を加えるプログラムを試験導入している。このプログラムは、クリエーターによる作品が広告収入を得る権利を誤判定によって失う事例を減らすことを目的としたものだ。このプログラムは、同社の最高経営責任者(CEO)を務めるSusan Wojcicki氏が、米国時間4月17日付けのブログ投稿で明らかにした。
Google傘下の動画サイトであるYouTubeはほかにも、ファンによるスポンサー制度など、クリエーターが広告以外の手段で収入を得る方法のテストも進めている。
YouTubeは1年以上にわたり、適正な動画にブランド広告を表示させたいとする広告主側の要望と、クリエーターが求める自由との間で、バランスを取るのに苦慮してきた。1分あたり400時間分のコンテンツがアップロードされるなか、YouTubeは広告主とクリエーターの双方を満足させるべく、自らの巨大プラットフォームにおける創造の自由を保ちつつ、広告収入を得ている不正なコンテンツを取り締まる道を模索している。
YouTubeによると、その第1弾となる「self-certification」(自己申告)機能では、少数のクリエーターを対象に、新しいアップロードプロセスが試験的に導入された。下品な言葉や性的な内容、暴力、銃器、薬物、慎重に扱うべき時事問題(テロや戦争、人の死など)が、投稿する動画に含まれているか否かという情報を、クリエーター側から提供するというものだ。このツールの目的は、YouTubeの広告掲載ガイドラインに準拠した動画が、何らかの理由で不当に資格を停止されるなど、広告プログラムからの排除に関する誤判定を減らすことにある。YouTubeではこのプログラムの適用範囲を拡大し、対象となるクリエーターを増やしていく予定だ。
YouTubeはほかにも、特定のクリエーターを対象に、スポンサーシップのテストを開始した。これはクリエーターのファンが、動画投稿者を金銭的に支援するため、月額料金を支払う機能だ。YouTubeによると、このスポンサー制度を導入したクリエーターの「多く」はYouTubeでの総収入がかなり増えたとのことで、今後数カ月の間に、対象をさらに拡大する計画だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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