Airbusは、航空機の機体をドローンで目視検査するシステムを開発した。欧州航空安全局(EASA)の承認を得た後、2018年第4四半期より実際の整備・修理・オーバーホール(MRO)作業で活用する計画。
この検査システムは、格納庫内で実行する飛行機の目視検査に必要な画像をクアッドコプター型ドローンで撮影する。ドローンはレーザーセンサで飛行の差し支えになる障害物を検知し、あらかじめ設定したルートに従って自律飛行するので、検査員が操縦する必要はない。
画像はPCに転送してソフトウェアで分析し、傷の有無を調べる。傷がある場合は、場所と大きさを特定する。この際、デジタル化された機体データとの照合も実行。そして、最終的に検査レポートが自動出力される。
従来の方法では、検査員が地面や昇降台から目視検査しており、作業完了に丸1日かかることもあったという。このドローン検査システムなら、画像撮影に30分、全体で3時間あれば作業を終えられるそうだ。
Airbusは、目視検査を短時間で、従来より精密かつ安全に実行可能となり、航空機の運用休止時間の短縮、検査レポートの改善といったメリットが得られるとしている。
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