カリフォルニア州は、完全無人運転の車両を公道で試験する許可の申請受付を開始すると数週間前に発表した。同州の車両管理局(DMV)は、許可を申請した企業について明らかにしていなかったが、その1社がWaymoであることが分かったと、San Francisco Chronicleが報じた。Waymoがこれを認めたという。
Waymoが、無人運転車両の開発で業界をリードする企業の1社であることは広く認められており、許可を申請したことは意外ではない。Chronicleはある匿名情報筋の話として、Waymoはマウンテンビューにある本社近郊で、安全のための人間のドライバーが同乗しない車両の試験を開始すると報じている。いずれベイエリアのさらなる地域へ試験区域を拡大する予定だという。
カリフォルニア州が、安全を確保するための人間のドライバーが同乗しない車両の試験の許可を決断したことを、多くの人は意外に思ったかもしれない。3月末にアリゾナ州で、歩行者が自動運転者に衝突されて死亡する事故が発生したためだ。
カリフォルニア州のDMVは、無人運転試験の許可を取得し維持するための要件として、車両と遠隔オペレーターとの双方向通信機能、車両があらかじめ定められた試験区域から出ないようにするためのジオフェンス機能、サイバー攻撃に耐えられるだけの十分なセキュリティ技術などを備えることを定めている。
Waymoはこれまで、自動運転の試験車の安全性で優秀な実績を築いている。自動運転の解除(安全のため自動運転車に代わって人間のドライバーが運転しなければならない状況)の件数は、平均すると試験走行距離5596マイル(約9000km)でわずか1件だ。一方Uberの自動運転車は、13マイル(約21km)走行するごとに人間の手が必要になると報じられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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