Donald Trump米大統領がまたもやAmazonを非難し、その事業慣行について米国時間3月29日にTwitterで不満を述べた。
Trump大統領は、Amazonの税負担と米郵政公社の利用、「多くの小売業者を廃業」に追い込む慣行をやり玉に挙げた。例のごとく、大好きなTwitterでこのメッセージを発した。
I have stated my concerns with Amazon long before the Election. Unlike others, they pay little or no taxes to state & local governments, use our Postal System as their Delivery Boy (causing tremendous loss to the U.S.), and are putting many thousands of retailers out of business!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2018年3月29日
Trump大統領のツイートは、28日のAxiosの記事がきっかけとみられる。この記事では、独禁法や競争法をめぐって、大統領がAmazonの「追及」を検討していると報じていた。
Axiosの記事は、28日にAmazon株が売られたことに影響したとみられ、Trump大統領が同社と最高経営責任者(CEO)のJeff Bezos氏を軽蔑しているのはすでによく知られているものの、同社の株価は4.4%下落した。Bezos氏が所有するThe Washington Postは、Trump大統領に関する報道に熱意がなく、そのこともTrump大統領による攻撃につながった可能性がある。
大統領報道官のSarah Huckabee Sanders氏は、Axiosの報道について、「発表することはなく、現在推進または検討している具体的な政策や措置はない」旨をコメントした。
Raj Shah副報道官は29日、FOX News Channelの番組「Fox & Friends」で、Trump大統領のツイートについて、Bezos氏に対する個人的な敵意を示すものではなく、インターネット企業と実店舗を構える小売業者に対する租税政策を公平なものにするということだと述べた。
ホワイトハウスはコメントの依頼に応じなかった。
Amazonは、Axiosの記事とTrump氏のツイートに関するコメントの依頼に応じなかった。
Trump大統領は、Amazonなどの大手テクノロジ系企業があまりにも急速に巨大な存在となり、大きすぎる力を手にしているという、国民と他の小売業者の懸念を利用しているとみられる。例えばAmazonはEコマース分野で急成長し、食料品チェーンのWhole Foodsを買収、さらに第2本社の建設を計画している。一方、競合するToys "R" UsやRadioShackは経営破綻している。
だが、独禁法違反を根拠にAmazonを追及するのは難しいかもしれない。eMarketerによると、Amazonは米国におけるEコマースの売上高の43.5%を占めているという。この割合は競合企業をはるかに上回るが、5割を超えているわけではない。Eコマース全体でもまだ、小売売上高全体の9%を占めるにとどまっている。
今回の対立以前も、Trump大統領とBezos氏の間には長期にわたる軋れきがある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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