東芝映像ソリューションは3月22日、4K8K衛星放送に対する「レグザ」の取り組みについて説明会を開催した。12月1日の新4K8K衛星放送開始を控え、対応チューナを開発発表するとともに、内蔵テレビについても開発を進めていることを明らかにした。
対応チューナは、BS、110度CS 4Kチューナを1基搭載したシングルチューナで、別体のHDDを接続すれば番組録画にも対応。HDMI出力、USB、LAN端子などを備え、4Kテレビに接続すれば、4K放送を視聴できる。
12月1日に開始する4K衛星放送は、現在使用中の衛星アンテナ設備のまま、対応チューナを接続するだけで、NHK、BS朝日、BS-TBS、BSジャパン、BSフジ、BS日テレ(2019年12月1日放送開始)の6チャンネルの4K放送の受信が可能。右旋、左旋の両方が受信できる、スーパーハイビジョン受信マーク「SHマーク」付きの新たな衛星アンテナを接続すれば、東北新社、メディアサービス、SCサテライト放送、QVC、WOWOW、スカパー・エンターテイメントなどが追加され、合計18チャンネルの4K放送を受信する環境が整う。
東芝映像ソリューション VS第一事業部TV商品企画担当参事の本村裕史氏は「4K放送の開始に向けて注目が高まっているが、4K放送はハードルが高いものと捉えられているように感じる。今回ご説明したように、現在の衛星アンテナをそのまま活用してもチューナを追加すれば6チャンネルが視聴でき、高画質を体験できる」と、状況を説明した。
対応チューナは、4KHDR対応テレビに接続することで、4K、BT.2020、HDR(HLG)で出力するほか、HDR非対応4Kテレビであれば、4K、BT.2020、ハイビジョンテレビであれば、2K、BT.709、SDRと、接続できるテレビに合わせて、自動的に最適なフォーマットで出力する仕様。東芝のテレビ「レグザ」に関しては、詳細な出力スペックも公開している。
東芝映像ソリューション VS第一事業部事業部長の尾蔵靖英氏は「3月に中国ハイセンスグループ傘下となり、新たなスタートを切った。12月に4K衛星放送がスタートし、放送インフラも生まれ変わる。その新しい世界を着実に浸透させ、積極的に取り組んでいきたい。東芝映像ソリューションでは、対応チューナと内蔵テレビを1日でも早くお客様に届けられるよう開発を加速する。この市場においてもイニシアティブをとっていきたい」と今後の方針を示した。
対応チューナの販売予定価格は5万円程度としており、秋の発売を予定。内蔵テレビとあわせ「1日でも早く発売したい。そうすることで、お客様に安心感を与えられるはず」(尾蔵氏)とコメントした。
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