「しっかり考える」ようになるためには、日頃から難しいことを考える「クセ」をつけておかなければならないという。正直に言えば、頭を使ってじっくり考えるのは、とても大変で疲れることだ。しかし、考えるクセをつけておくことで、大量の情報が流れてきても、「良い情報が網に引っかかって残っていく」という。
では、「良い網を張る」にはどうすれば良いのか。それが、「頭を使って考える」ということになるが、本書には、ものごとについて考えるクセをつけるための方法が、さまざまな観点から書かれている。身の回りの情報から、遠い国の情報まで、ありとあらゆる分野の情報が毎日大量に、PCやテレビの画面に流れてくる時代。「良い情報を残すには、良い網を張っておくことが重要」という言葉が重みをもって迫ってくる。
著者は、主に独学で勉強を続けてきたというが、どのようにすることが独学なのか、知ることと分かることの違いはなんなのか、少しでも疑問に思ったことがある人には特にお勧めだ。難点は、少し読み進めるだけでも「あ!」と手を止めて、気になっていたことについて考え始めてしまい、先を読むのが遅くなってしまうことだろうか(笑)。
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