パナソニックは3月5日、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)協力の下、東京世田谷区にある「二子玉川 蔦屋家電」(東京都世田谷区玉川1-14-1二子玉川ライズ)の2階に「RELIFE STUDIO FUTAKO」をオープンすると発表した。家電、住宅分野における新たな顧客接点拠点と位置付ける。
オープンは3月10日。蔦屋家電2階に約960平方メートルのスペースを設け、キッチンやバスルームなどの住設機器を展示するほか、最新家電やプロトタイプを並べる。スペース内にはコンシェルジュと呼ばれる専門家が常駐し、機器の購入やリフォーム、新築などの相談に乗るほか、イベントスペースも用意する。
パナソニックが持つプロダクトとともに、関連書籍やインテリアなどを合わせて展示していることが特徴。蔦屋家電の来場者データから分析したライフスタイルニーズに沿って、テーマごとに提案する「スタジオエリア」と、くらしの専門家による情報提供、サービスを提案する「サロンエリア」の2つのエリアから構成され、展示は一定の期間で切り替える。
55歳以上のプレミアムエイジと35歳以上のプレミアムエイジジュニアを2大ターゲットにしており、これは蔦屋家電の2年間の来場者データをもとにリライフの年代層、家族構成から設定したもの。これにパナソニックが1都3県の30~60代男女を対象に調査して割り出した、「リッチ派」「自然派」「趣味派」「便利派」「地縁派」「スロー派」という6つの「くらし志向」を掛け合わせることで、ターゲットを明確にした。
スタジオエリアにはハウス型のコーナーを設置し、それぞれに「美」「健」「遊」といったテーマに沿ったプロダクトを展示。さらに美では資生堂、健では東京西川といった企業とのコラボレーションも実施し、スキンケアや寝具なども合わせたトータルコーディネートを推進する。
パナソニック代表取締役社長 CEOの津賀一宏氏は「RELIFE STUDIO FUTAKOはパナソニックにとって2つの重要な意味を持つ。1つは、二子玉川に暮らす感度の高いお客様とつながり続けることで、絶えず変化を見極め、家電提供にとどまらないサービスまで含めた新たな提案をしていくこと。もう1つは、お客様の声に耳を傾けライフスタイルを創出し続けてきたCCCの知恵とパナソニックが持つ技術、商品という両者の強みを融合し、化学反応を起こすことで、新しい暮らしの姿を生み出すべく挑戦を重ねること。
パナソニックは2018年に創業100周年という節目を迎える。よりよい暮らしを提供し続けることで、今日の発展を見た。次の100年においてもこれは大事なDNA。ぜひここから発信される新しい暮らしの提案に期待してほしい」と、RELIFE STUDIO FUTAKOの位置づけを話した。
カルチュア・コンビニエンス・クラブ 代表取締役社長兼CEOの増田宗昭氏は、「蔦屋家電は2015年の5月にオープンした。すでにネットのインフラは充実し、ネット通販の割合が増える中、リアルな小売店はどんな役割になるのかをテーマにしてオープンした。見つけた答えは、ネットで検索はできるけれど、発見はリアルの方に分があること。そして居心地はネットでは実現できないということ。
CCCでは『企画会社』『データマーケティング』『ライフスタイル提案』という3つのビジョンを掲げている。RELIFE STUDIO FUTAKOは、ライフスタイルを提案するということでご相談を受け、企画会社、生活提案企業としてお手伝いさせていただいている」と蔦屋家電の役割を説明した。
パナソニックでは、住宅関連のショールームとして大阪市北区に「パナソニックセンター大阪」を設けている。「生活シーンを提案しているが、キッチンやバスルームなど、パナソニックの住宅設備を中心としており、設備の説明ばかりになりがち。RELIFE STUDIO FUTAKOでは、キッチンのコーナーであれば、食器や雑貨などまで展示し、リアルな生活シーンを提供できる。これはパナソニックセンター大阪ではできないこと」とパナソニック執行役員 CBCO の竹安聡氏は、今までのショールームとRELIFE STUDIO FUTAKOの違いを話す。
今後は、近隣グループ会社や取引先などと連携しながらコラボレーション企業を増やし、首都圏エリアの顧客接点の場として活用していくという。
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