Facebookは米国時間2月27日、米国で大都市圏の新聞紙のデジタル購読を促進するためのパイロットプログラムを、300万ドル(約3億2000万円)を投じて3カ月間にわたって実施することを発表した。
Local News Subscriptions Acceleratorというこのプログラムは、大都市圏の新聞10〜15紙と協力して実施され、金額は公表されていないが助成金も支払われる予定だ。このプログラムは、Facebook上だけでなく同プラットフォーム以外も含めたデジタル購読に関するトレーニングをパブリッシャーに提供することを主な目的としているようだ。参加者は、個々のプロジェクトを設計するために、月に1度プログラムコーチと直接面談することになる。
月間利用者数が20億人を超える世界最大規模のソーシャルネットワークを展開するFacebookだが、この1年半は、その影響力を無責任に行使しているとする批判にさらされ続けている。その批判の多くは、米大統領選に対する同社プラットフォームを利用したロシアの干渉を特定して阻止することができなかったことに端を発している。しかし、同社の非常に重要な「ニュースフィード」でニュースの優先順位を引き下げると決定したことも、報道機関の憤りを招いた。パブリッシャーらはFacebookに対し、同社のエンゲージメント目標に合致する範囲でしかジャーナリズムに関心がないとして、不満を訴えている。
Facebookは2018年に入り、「有意義な時間を過ごせるようにすること」に新たに重点を置き、友人や家族からの投稿の優先順位を上げたことによって、ユーザーがFacebookを利用する時間は1日あたり約5000万時間短くなったことを明らかにした。さらにローカルニュースにあらためて焦点を絞り、ユーザーが住む地域のパブリッシャーによるニュース記事の優先順位を上げることを開始すると述べていた。
Facebookによると、The New York Timesの幹部だったデジタルメディアコンサルタントのTim Griggs氏が、同プログラムのカリキュラムを統括する予定だという。
現時点で参加しているパブリッシャーには、The Atlanta Journal-Constitution、The Boston Globe、The Chicago Tribune、The Dallas Morning News、The Denver Post、The Miami Herald、The Minneapolis Star Tribune、The Omaha World-Herald、The Philadelphia Inquirer、The Seattle Times、The San Francisco Chronicle、The Tennessean and Newsdayが含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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