秘密主義の複合現実(MR)スタートアップMagic Leapは、モバイルに進出したくてうずうずしているようだ。
ユーザーの周りの世界に実在しない3Dの物体を作り出す同社の手腕は、絶えず話題になっている。さらに、同社はGoogleやQualcomm、Warner Brosといった有名企業から20億ドル(約2100億円)以上の出資を受けている。今回、創業者で最高経営責任者(CEO)のRony Abovitz氏は米国時間2月13日のインタビューで、同社が2018年中に「大手通信会社」と提携する予定であることを明らかにした。
Abovitz氏によると、通信会社との協業の成果は同社初の製品であるMRヘッドセット「Magic Leap One」には影響せず、それ以降の世代の製品に応用される予定だという。
Magic Leap Oneは2018年内に発売予定だが、同社は複数のデバイスの開発を計画している。それには、ハイエンドのタブレットやスマートフォンとほぼ同価格のマスマーケット向け製品も含まれる。
Magic Leapにとって、MR分野のモバイル的な要素をうまくつかむことは、裕福で熱狂的なテクノロジファンだけに留まらない広範な普及を実現する上で、極めて重要になるかもしれない。
カリフォルニア州ハンティントンビーチで開催された「Code Media」カンファレンスでのインタビューで、Abovitz氏は通信会社との提携について語り、同日、NBAとの提携も発表した。選手らが目の前を走り回るミニチュアアリーナを観戦できる体験をユーザーに提供することが狙いだ。この体験には、試合を複数のアングルで表示する7台のバーチャルスクリーンが含まれる。
同氏はカンファレンスで、「これは今後2年以内に実現するだろう」と語った。
Magic Leap Oneには何らかのモバイル機能が組み込まれるとAbovitz氏は述べた。Magic Leap Oneはスマートフォンやコンピュータと接続しなくても機能するが、Bluetoothなどの技術でスマートフォンとペアリングすることが可能になる。
通信会社との提携は、MRを屋外に拡大させるという厄介な問題に対し、Magic Leapが真剣に取り組んでいることを示唆するものだ。セルラー接続機能を追加することで、Magic Leap Oneはコネクテッドスマートウォッチのように、屋外でも単独で機能するようになるかもしれない。
Abovitz氏によると、Magic Leap One(同社は「ML1」と略記する)は屋内で最も効果的に機能するように設計されているが、その後のバージョンは屋内と屋外の両方での使用に適したものになるという。 まずは「屋内できちんと機能させたい」と同氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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