英国の半導体設計大手Armは現地時間2月13日、エッジデバイスに機械学習をもたらす知的財産(IP)スイート「Project Trillium」を発表した。
このIPには、同社の機械学習用プロセッサと物体検出用プロセッサ、ニューラルネットワークソフトウェアが含まれている。
Armによると、機械学習用プロセッサは、エッジデバイスでの高いパフォーマンス効率と推論を目指すオープンソースのソフトウェアによって実現した、まったく新しい設計で構築されたという。きめ細かい物体認識を高速化し、4.6TOPS(1秒間に1兆回の演算を行う)を超える能力を持ち、効率は1ワットあたり3TOPSだ。
物体検出用プロセッサは、映像内の物体や人物の認識を想定して設計されており、毎秒60フレームのフルHD画質の映像をリアルタイムで処理する。ARMは、第1世代の物体検出用プロセッサが最新の「Hive」セキュリティカメラに搭載されると述べたほか、統合ソリューションの将来的な使用例を数多く挙げた。
Armによると、機械学習および物体検出用プロセッサは、スマートカメラなど視覚ベースのデバイスに加えて、歩行者にとっての障害や渋滞、安全問題など、リアルタイムの情報や管理のためのスマートシティシステムにも応用できるという。同社はまた、基盤となるアーキテクチャが、データセンターを含むさまざまな規模に対応できると述べた。
ニューラルネットワークソフトウェアは、Googleの「TensorFlow」、「caffe」、「Android」のニューラルネットワークAPI(NNAPI)などのニューラルネットワークフレームワークと、「Cortex」CPU、「Mali」GPU、および機械学習用プロセッサとの間の隔たりを埋めるものだという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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