iFixitは、米国、英国、オーストラリアで先日発売されたアップルのスマートスピーカ「HomePod」を入手し、分解レポートを公開した。
ボディ全体を包む布製のメッシュは縫い目がないものの、本体から外しやすい。さらに、トルクスねじで分解を進められることと、導電性ねじで配線を減らしていることは、分解と修理の観点から優れている。ただし、各モジュールの固定に強力な接着剤が多用され、最終的に壊さないと内部にアクセスできないことから、修理のしやすさを0から10の数値(10がもっとも修理しやすい)で表す「Repairability Score」(修理容易性スコア)を、極めて低い1とした。ちなみに、iFixitはアップル製ワイヤレスヘッドホン「AirPods」の修理容易性スコアを最低の0としている。
iFixitは、HomePodを「戦車のような造り」と称した。とにかく頑丈で、これまでで開けるのに一番苦労したデバイスだそうだ。ただし、こうした構造は、音を出す際の振動やビビリ音の発生を抑えるためだと考えられる。また、内部にねじの切ってある部品が存在し、当初は本体を回して簡単に分解できる構造が検討されたらしい形跡があった。
スピーカの直径の割に、取り付けられている磁石のサイズが大きい。これは、ボイスコイルを大きくするための対応で、小さなスピーカでも十分な低音を出すことが目的のようだ。
現実的には修理がほぼ不可能なデバイスだが、iFixitは、これだけの技術をこのサイズに詰め込んだAppleの技術に驚いた、としている。
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