General Motors(GM)が自律走行車とバイクの接触事故で提訴された。バイクを運転していたOscar Nilsson氏は、試験走行中だった同社の自律走行車両「Cruise」にぶつけられたと主張している。
「Chevrolet Bolt EV」をベースにしたこの車両には、GMで「Advanced Vehicle Trainer(先端車両トレーナー)」と呼ばれる、いざというときのバックアップを担当する人間のドライバーも乗車していた。
事故が起きたのは12月7日、混雑したサンフランシスコの街路でのことだった。サンフランシスコ連邦地裁に提出された訴状には、試験走行中のCruiseが「突然進路を変えてNilsson氏が走行していた車線に戻り、Nilsson氏にぶつかり、同氏を地面に倒した」とある。サンフランシスコ市警察の事故報告によると、事故時の走行速度はどちらも比較的低速で、Cruiseは時速12マイル(約19km)、バイクは時速17マイル(約27km)で走行中だった。
ほとんどの事故がそうであるように、この事故には(少なくとも)2つの側面がある。
Nilsson氏は訴状で、バイクに乗ってCruise EVの後ろにつけていたところ、Cruise EVが左に車線変更したと主張している。そこでNilsson氏が前進したところ、同氏がいる車線にCruise EVが戻ってきて同氏にぶつかったのだという。
だが、The Mercury Newsの記事によると、GMのこの事故に対する見解は、原告であるNilsson氏のものとは異なる。記事には次のようにある。
「交通量が多い中、自律運転モードだった当該車両が車線変更を中断したと同社は認めた。しかし、GMによると、同社の車両が車線の『中央に戻ろうとした』ところに、2つの車線の間を走っていた(これはレーンスプリッティングと呼ばれる行為で、カリフォルニア州では合法とされている)Nilsson氏が、『中央車線に入ってきて、Cruiseの側面をかすめ(中略)よろめき、転倒した』のだという」
一方で、サンフランシスコ市警察は事故報告の中で、Nilsson氏を過失ありとしている。「安全に追い抜きができない状況下で、ほかの車両を右側から追い越そうとした点について、バイクのライダーに責任があることが確認された」と、事故報告にはある。また、同じ事故報告には、試験走行中のCruiseが車線変更動作を途中でやめようとしたこと、GMのバックアップドライバーがNilsson氏を避けようとハンドルを切ったが、事故を回避できなかったことが記されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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