パナソニック エコソリューションズ社は1月16日、家庭内で使用するエネルギーの管理システム「HEMS」に、家電の遠隔操作や風呂のお湯はり機能などを加えた「スマートHEMS」の提供を開始すると発表した。発売は3月21日。スマートHEMSの中核機器となるホームゲートウェイを「AiSEG(アイセグ)2」と名付け、展開していく。7型モニタ機能付きの「MKN713」(税別価格、工事費別:8万円)、モニタを省いた「MKN704・MKN705」(同:4万円)になる。
パナソニックでは2012年からHEMSサービスを推進。太陽電池モジュールや「エネファーム」、創蓄システムなどを連携し、電力の見える化に取り組んできた。
AiSEG2では、電力の見える化とともに、つながる機器、設備を拡充。4社23機種だった、対応家電、住宅設備機器を14社27機種(予定)まで増やす。これにより、帰宅前にエアコンや照明の電源オンに加え、床暖房や風呂のお湯はりなどもサポート。電気の使用量の変化から、家族の帰宅を判断し、外出中の家族に通知するなどの機能も備える。
AI機能も備え、日常の電気使用量と翌日の天気予報をもとに、予測した余剰電力でエコキュートの沸き上げを自動運転することも可能。太陽光発電の発電分を効率よく使い、自動で自家消費をサポートする。
パナソニック エコソリューションズ社エナジーシステム事業部 新事業推進センター企画開発部 部長の松本亮氏は「HEMSの一般的な機能であるエネルギーの見える化をパナソニックはさらに進化させることによって、HEMSの価値をアップさせていく。そのベースになっているのはIoTとAI対応。なかでも家電、住宅設備機器の制御とエネルギーの最適制御をキーワードとし、こちらの方向に事業を展開していく」と今後の方針を示した。
松本氏は、電気自動車とAiSEG2を連携し、HEMSから電気自動車の充電情報がわかったり、スマートスピーカから照明、エアコン、電動窓シャッターといった複数の機器をまとめて操作したり(2018年度中に対応開始予定)といった今後の構想も明らかにした。
AiSEG2は、パナソニック製の機器だけでなく、他社製品にも接続できることが特長。新築戸建て世帯向けに展開していたが、今後は集合住宅も含む機器制御軸での展開や、リフォームを前提にした既築住宅もターゲットに据え、2018年度は3万台を販売を目指す。
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